出版社内容情報
古びた仏壇から見つかった奇怪な文言を記した一冊の古文書。
都内の出版社に勤める四ツ谷武尊は、歴史学研究者の友人・沼堂幼太郎を頼り、家系図をたどりながら先祖の調査を始める。だが祖父は「先祖調査はやめろ」と繰り返すばかり。ほどなく、武尊の自宅マンションには毛虫の詰まった袋が吊るされるなど、不気味な出来事が相次ぐ。やがて辿り着いたルーツの地・K島で、一族にまつわる封じられた記録が掘り起こされる。そこには、歴史から抹消された“四ツ谷一族のある真実”が刻まれていた。島に根を張る奇怪な宗教、呪詛めいた古文書の意味、そして家系図に隠された因縁の正体とは――。
(原題:K島発祥の「瘡ビゑん」信仰に関する蒐集資料)
【目次】
内容説明
これから綴られる記録は、あくまでフィクションです。モデルとなる土地およびえん民間信仰はどこにも存在しません。まったく意味がないので、決して詮索はしないでください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
66
歴史学者の友人のブログのネタとして家計を調査することとなった主人公。だが家系図を辿るうちに…。というモキュメンタリー・ホラー。前半の友人との会話の合間に資料が挟み込まれるというスタイルは、著者にこの手の知識があるためかミステリ的な趣があり一気に引き込まれてしまう。ただ後半は資料の羅列の中から何かを浮かび上がらせるという普通のモキュメンタリーになってしまうのが残念。島で発生した疾病と殺人事件、海洋信仰と贅沢な題材が揃ってるけどまとめるには相当な力量が必要。残念だけど風呂敷が畳み切れていない気がしました。2025/12/27
のりすけ
35
自分の一族の系譜を求めてたら…的な、一応フェイクドキュメンタリー。会話と文献という、情報のみで感情の余りこもらないものを出していくパターンが延々と続くので、あまり怖くはない。あと一工夫あれば、モキュホラ群雄割拠の中でも生き残れるだろうに勿体ないなぁと思う。タイトルから「黒百合の系図」みたいな話を予想してたら違った…。2025/11/22
Kazuko Ohta
32
書店で平積みされているのを見かけ、『変な家』や『変な絵』、『近畿地方のある場所について』と似た雰囲気に、何匹目かのどじょうを狙ったのかなぁと思いつつ買ってみました。そうしたらそれらの本よりもずっと私の好み。『犬神家の一族』や『八つ墓村』にドキドキわくわくさせられた者としては、この呪われた村の雰囲気がたまりません。興味本位で調べているうちに知ってしまう先祖のこと。何代もさかのぼれば、悪事を働いた人がいても不思議はないけれど、それがどうにも理解の及ばない事件だったとしたら。自分の先祖は絶対に調べずにおきます。2025/10/03
佐倉
21
大学の非常勤講師がHPで公開している学生向けの演習という形で四ツ谷家の過去を探っていく。四ツ谷家がいたK島の歴史を追っていくうちに、奇病と暴動、瘡びゑん信仰へたどり着き…調査の過程や資料の並べ方など著者である沼堂氏が歴史学に造詣が深いのが感じられ、作中やカバー裏にある写真などの要素も不気味で良い。著者のxやnoteでも模倣言語反復症候群のwiki風記事や本編を補完する怪文書を多く投稿していてこの手の資料作成への“癖”を感じさせる。四ツ谷弾蔵周りの不自然さとか色々読み切れていないところがあるので再読したい。2025/10/10
はる
20
本屋でどうしても気になって購入した本。こんな感じのルポルタージュ風な作品は嫌いではない。写真や資料なんかが実際に掲載されているだけに、やたらとリアル。まだまだ謎が残っているだけに続きがあればと思います。2025/10/15
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