内容説明
「君たちが食べた学食に、記憶削除の脳薬が混ぜられていた」卒業を間近にひかえた高3の深青は、担任からそう告げられた。十年間の記憶が、1ヶ月後に消えてしまうのだという。とっさに深青の頭をよぎったのは、あの罪悪感から逃れて、別の人生を歩めるかもしれない…という思いだった。そしてざわめく教室の中、たったひとり静寂をたもっていたのは、クラスメイトの映。端正な顔立ちで成績も優秀、非の打ち所がないけれど他人をよせつけない…そんな彼もまた、人生から逃れたい理由を持っていた。卒業アルバム委員をきっかけに、ふたりは交わることになって…。憶えていたいこと、忘れたいこと、そして、忘れたくても忘れられないこと…記憶と青春を巡る、純愛ストーリー。
著者等紹介
春田モカ[ハルタモカ]
埼玉県出身。2007年、デビュー。2014年に『呉服屋の若旦那に恋しました』で第2回ベリーズ文庫大賞の優秀賞を受賞し、文庫化。泣ける純愛小説の名手として、中高生を中心に、幅広い層のファンからの絶大な支持を誇る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
32
娘の朝学習用に置いておいたら早速持って行って「これが幸せとかわからない」とバッサリ。彼女が言いたかったのは、多分13歳の娘にとって友人が一番大切なように、恋愛抜きで友情物語だけを追ってほしかったということなのだろう。高校生になって読んだら、また感想が違うんじゃないかなあ…と50代のオカンは俯瞰気味に語るのでありました。2024/05/11
ゆきみ
4
「君たちが昨日食べた学食に、記憶削除の脳薬が混ぜられていた」急にそんなことを言われ、8歳から10年間の記憶がなくなるなんてありえない。確かに命はなくならないけど、感情の記憶がなくなるなんて考えられない。確かに大人になったら覚えていないことだらけだけど、それでも大切で意味のある期間。6人の男女を中心に描いた物語だったが、ひとりひとりの思いがとても切ない。ネットやSNSが普及している今は人と比べたり比べられたり、誹謗中傷があったりほんと大変な世の中になってるよね。2024/07/07
北原悦子
2
泣いた❗️2024/04/25
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