内容説明
死にたがりの僕を変えたのは、太陽のように明るくて、ランプのように儚い彼女だった―。事故で両親を失って以来、無気力になっている悠生。海に飛び込もうとしたところを、クラスメイトの玲奈に止められる。なにかと絡んでくる玲奈を煙たがる悠生だが、ある一言から彼女に振り回されることに。「私、このランプの炎が消えたら死ぬ病気なの」それ以来、謎の記憶と玲奈が重なるようになる。「悠生くん、本当のことを思い出して」すべての真実を知った時、切なすぎる運命がふたりを待ち構える―。ふたりの強い思いが起こす予想外の結末に、涙が止まらない!!
著者等紹介
永良サチ[ナガラサチ]
2016年『キミがいなくなるその日まで』で作家デビュー。『100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ』(すべてスターツ出版刊)で第3回野いちご大賞・大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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稲荷
10
切ない系。両親を失い、希望を持てずに海に飛び込もうとしていた主人公の少年と、それを止めた明るい少女の話。物足りなさは感じたけど、2人の関係が深く、いい内容だった。でも、やっぱこの著者の作品では『100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ』が好きかな。2020/05/06
飲も飲も
3
海に飛び込もうとした少年とそれを止めた少女。2020/08/07
Nori
2
読んだ後に小樽に旅したくなる小説でした。オチというか秘密が複数あって全部は予測しきれなかったです。個人的にはとても好きでした。残される方より残していく方の思いがやっぱり切なくて愛しい。きっと、遥生くんは最後の最後までしっかり生きてくれるんだと思う。そして、いま自分で名前を打って思ったけど「遥に生きる」て名前が物語の本質だったんだなと今更になって思ったりして。2022/07/11
せぶこ
1
「なあ。俺たちって前にどっかで会ってる?」 気づくと、そんなことを聞いていた。なんで聞いたのかは、自分でもわからない。 「へへ、どうかな」茅森ははぐらかすように笑った。 「ねえ、悠生くんは何色がいいと思う?」 「じゃあ、黒」 「すみません。赤でお願いします!」 「はいよ」2020/11/28
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- 和書
- いい訳しない生き方。