内容説明
浜名湖を臨む静かな無人駅。そこにあるベンチには、不思議な伝説があった。「会いたい…」オレンジ色の夕焼けの中、ベンチに座り、強く願えば、やさしい奇跡が訪れて…。親友、恋人、父や母…切なくも温かい5つの「再会」の物語。
著者等紹介
いぬじゅん[イヌジュン]
奈良県出身。2014年に『いつか、眠りにつく日』で第8回日本ケータイ小説大賞を受賞し書籍化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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bunmei
112
地元、静岡県の浜名湖周辺を走る、通称『天浜線』の『寸座』という無人駅が舞台となる奇跡の物語。晴れ渡った夕方、もう会うことのできない大切な人を乗せて、日没までの短い時間に寸座駅に到着する金色に輝く列車。その人の死を受け入れられない人々が、もがき苦しむ葛藤の中で、ひと時の奇跡的な再会によって語られる、想いとメッセージ。もう会えない、友・恋人・両親・妻との切なくも温かい5つの再会を通して、人の優しさに触れ、各章の最後には涙が溢れ出します。この舞台となった駅やサンマリノというカフェにも、訪れてみたくなりました。 2019/09/25
おしゃべりメガネ
99
いぬじゅんさんの作品は一冊しか読んだコトがないのですが、いい意味でベタなお涙頂戴作風で、安心して読めます。正直、おっさんが手にとるには装丁等含め、ちょっと抵抗はありますがたまにはこういうわかりやすく、感動する作品もいいかなと。とある無人駅に伝わる謎の都市伝説、会いたい人に会える、澄みきった夕暮れ時にという中で様々な事情を抱えた人がそれぞれに会いたい人(残念ながら既に亡くなっています)に再会するお話。確かに人はいつ、何時突然会えなくなるかもわからないから、会えてるうちに後悔のないよう過ごしていきたいですね。2023/04/16
紫 綺
69
浜名湖を臨む静かな無人駅にあるベンチ、快晴の空がオレンジ色に染まる時、黄金色の列車が奇跡を運んでくる。切ないけど温かい、5つの「再会」物語。2020/12/22
ポチ
67
舞台は実際にある駅なんですね。ここのベンチに座って浜名湖に沈む金色の夕陽を見たいなぁ。いつか奇跡を信じて来てみたい。2020/01/09
あゆ
54
無人駅で待っている まあまあ,さらっと読めた方。なくなるとかいう描写はちゃっと切なくなっちゃう,1話目と5話目がめっちゃ切なく感じた。2021/05/18