内容説明
「思い出さえあったらいつでも会える」母はそういった。十歳の「私」の目に焼きついてはなれない哀しさを隠し秘めた路地の風景。「昭和」に漂う豊かであたたかい時間を描く。
目次
サンタの来ない家に生まれて
五郎さんの背中
祖母の半眼
春を呼ぶ声
路地外伝 和さんのこと
おおきに、ほなな
つながる炎
働く手
ウルシの芽
冬の花火
著者等紹介
清水哲男[シミズテツオ]
1954年京都市生まれ。同志社大学文学部哲学及び倫理学科専攻卒業。卒業後国内はもとより世界各地を放浪。1980年頃より執筆活動をはじめる。常に野に在り、市井の人々の暮らし、労働の現場に入って日常を共にすることで得た実体験を頼りに、思考し書き続けている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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