出版社内容情報
合言葉は、「ちゅっちゅくちゅうのちんぺろ」。
10年ぶりに実家に帰省した弓子が目撃したのは、モンスターと化したひきこもりの妹・鞠子と、彼女ひとりに支配され奴隷のように振る舞う壊れた家族の姿だったーー。
歌手、文筆、役者としてマルチに活動する北村早樹子による書き下ろし禁断小説。
未発表曲「ちんぺろのテーマ」ダウンロードコード収録!
ーーまた妹が、ママに、
ばあちゃんぶん殴らせてる。
こんなのおかしいね 何で産んだの
〝誰も私を愛せないのはおまえらのせいだ?
その呪いを時間と文字に溶かす物語に、
また生き抜く力をいただきました。(大森靖子/超歌手)
ーー本当のモンスターは誰なのか。この一家はいったいどこへ向かうのか。家族間の支配と服従のおぞましさに目を背けたくなるけれどページをめくる手が止まらない。もうとっくに壊れているのに、家族という血のつながりと幻想にしがみつき、身動きが取れなくなっている。そんな彼らの恥部を容赦なく暴き、人間の欲と弱さを浮き彫りにしていく。感情を押し殺すような最終章の淡々とした語りは、この物語を書かずにいられなかった著者の執念そのものだ。こんな家族はありえない。本当にそう言い切れるだろうか。(こだま/作家)
カバーイラスト=本秀康
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
asuka
1
北村早樹子「ちんぺろ」読了。⭐︎4つ(5つ満点)。久しぶりにこういう教訓ゼロの小説読んだら、おもろいなー。前はランディとか漫画なら内田春菊とかよく読んだ。 ハートウォームな家族モノは虫唾が走るけど、クズしか出てこなくて、救いも解決もなくて、いっそ爽快。むしろ自ら追い込んで、その状況に浸ってるようにさえ思える。だいたいなんなのちんぺろテーマソングって(怖くて聴いてないけど笑)。文体も好き。2025/11/11
AO ( × ×)ノ⌒○
1
血の繋がりとは何なのだろう・・・と考えながら重い家族の状況を読み進めていると、一気に違うところへと突き放される最終章が本当に凄い。面白かった。2025/10/24
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- 運命の方程式を解く本




