内容説明
すべては「負の連鎖」ということに集約される―。生きることへの希薄感、内面に棲みついた邪悪な心。そしてそれらがはじけた瞬間、切れかけていた鎖がまた繋がる…。男たちがレイプ犯罪に至るまでの軌跡を追い、全裁判を傍聴。本書は、法廷の内外を克明に取材し再現した、クライムノンフィクションの野心作である。
目次
第1章 男という迷宮(崩壊―女の「極限心理」を知りたかった男;恍惚―性具妄想に取り憑かれた「仕事人間」 ほか)
第2章 影(シャドウ)(報復―警察手帳を「紛失」した元警官の破れかぶれ;仮面―テレコ指令で部下OLを襲った年輩上司 ほか)
第3章 血と性の酩酊(渇仰―ドラッグに魅せられた放火殺人男の「独白」;蹂躙―「性的玩具」扱いされた女子大生の断片記憶 ほか)
第4章 暴発する情動(刹那―ナンパ師が嵌まった犯罪とのボーダーレス;性獣―よきパパが虜になった強姦ゲームの「必需品」 ほか)
第5章 虚構に棲む魔(極道―「三重苦」男が編み出した性の勝利方程式;狂言―「強盗」を演じて襲ったハレンチ院長の陰謀 ほか)