竹書房文庫
FKB実話怪談覚書 水霊魂

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812498507
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

「忌之刻」「有毒花」に続く我妻俊樹による「覚書」シリーズの第3弾。これまでにも増していっそう得体の知れない不可思議と怪異が披露される。幼い頃に連れられていったボーリング場で垣間見た光景と記憶「忘年会」、ケンちゃんに連れられていった廃屋に棲む男…「ダイハツの家」、数日おきに届くハガキの枚数とその数にまつわる恐怖「葉書」、会社の駐車場に生えている邪魔な松の木が伐られない驚愕の理由「切り株」、街角で見かけた、店と店の隙間に挟まっている女とは…「女」など48編を収録。

目次

忘年会
山のサイレン
まーちゃん
雨と妊婦
天声
ダイハツの家

香港土産のチャイナドレス
わからない
案山子の腹〔ほか〕

著者等紹介

我妻俊樹[アガツマトシキ]
歌人。怪談作家。2005年、第三回ビーケーワン怪談大賞で大賞受賞。短歌や創作怪談というジャンルで日常と非日常のあわいにある恐怖を作品化する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

168
我妻俊樹さんの3冊目の初期作ですね。まあ本当に私は毎回楽しんで読みながらも著者がこんなにけったいな訳のわからない奇譚ばかり書いていたら精神に異常を来たさないかなと真剣に心配になりますね。でもまあ実話怪談界の唯一無二の稀有な才能ですからお大事になさって気を付けて精進され末永く我々ファンを楽しませて欲しいと心から願いますね。『四人組』高校生の明男さんは電車通学だったが駅から学校がかなり遠かったので家から自転車を持って来て駅傍の空き地にいつも無断駐輪していた。その日は文化祭の打ち合わせと準備で帰りが遅くなった。2021/01/31

冷えた八宝菜

13
“お化け”というよりなんだか得たいのしれない気色わるさを感じる話が多かった。淡々としているが、質の高さを感じる。とくによかったのは「うさぎの庭」「四人組」「木の上の子供」「葉書」。2017/04/04

王天上

8
現在竹書房文庫で活躍している怪談作家では、この人が一番好きかも知れない。「茶碗の神さま」がよかった。2016/05/15

澤水月

8
書店員怪談!! 全・本読みと書店員を震え上がらせる「マスク」は題名から想像つかぬ展開で震撼させられた…基本2頁程度でポンポンとリズミカルに進むのもいい。独りだけ異世界覗く孤独感描いた話多く遠野物語想起させられたことも。「当たりのFKB」。2014/02/01

gu

6
あとがきにもあったが、わけのわからない一連の出来事を話としてまとめずに差し出しているのが面白い。実話風怪談の文体としては珍しい方なんだろうか。いくつもの層が重なってできているのがこの世であって、私たちは運良く他の層に迷い混まずに済んでいる、というような認識。2014/03/01

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