内容説明
独立記念日―シグマフォースのグレイ・ピアース隊長のものに、かつて闘ったギルドの女工作員セイチャンが、重傷を負って助けを求めてくる。その直後、グレイたちはギルドのメンバーに襲撃された。グレイとセイチャンは、巻き込まれたグレイの両親と共に、命からがら逃げ出す。セイチャンは組織のある計画に反発し、抜け出してきたという。その計画とは、マルコ・ポーロと『東方見聞録』の謎にまつわるものらしい。一方、シグマのモンク・コッカリスとリサ・カミングズも、ある島で発生した奇病を調査するため向かった先で謎の集団から襲撃を受けていた。突如発生した人肉を欲するようになる奇病と「東方見聞録」から削除された空白の期間―真実を記した秘密の書―それらが解明される時、人類の内側に潜む大いなる謎が明らかになる…。
著者等紹介
ロリンズ,ジェームズ[ロリンズ,ジェームズ][Rollins,James]
1961年、イリノイ州生まれ。ミズーリ大学で獣医学の博士号を取得後、カリフォルニア州サクラメントで獣医を開業。1990年代後半から作家としての活動を始める
桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国学部英米語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
66
今回はマルコ・ポーロの話が出てきて、それに絡む細菌の話がどんどん拡大していきます。このシリーズの面白いところは歴史的な出来事を絡めたりすることで知的好奇心を満足させてくれるところにもあると感じました。2014/10/27
トムトム
53
常在菌が猛毒を作るように変異させてしまう細菌!?人類滅亡の危機か!いつものメンバーに、昔活躍したメンバーも登場!特攻野郎Aチームとサイボーグ009を思い出します。SFだけど、サイエンス弱め。フィクション強め!野暮だけどツッコミ。「サキシトキシンというバクテリアは…」いやいや、サキシトキシンはバクテリアが出す毒の名前。バクテリアの名前ではない。テトロドトキシン(フグ毒)というフグは…と言うぐらい違和感!訳者の間違いかしら?2020/02/14
たち
42
なんと、グレイの両親がギルドの人質になってしまいました。グレイの立場はきついなぁ。おまけに敵だか味方だかわからないままにセイチャンと手を組まなくてはならないとは…。さて、どうなる?2018/04/10
キムチ27
41
快調にロリンズで遊ぶシリーズ3.次回旅先と狙っているアヤソフィアが舞台で出てくるため、猛烈に妄想にふけり読んでしまう(大事に読む予定が)何から覚醒するかと思いきや・・マルコポーロ一味の死因に関わるユダの菌株の目覚。東方見聞録の失われた頁とは驚く。今回は医学者の卵も入り乱れ、遺伝子DNAの螺旋にまつわる情報の説明もたっぷり。クリスマス諸島のカニと死病、ビザンチン帝国時代コンスタンチノープルと呼ばれた美しい都、神聖ローマ帝国からオスマントルコ、そしてトルコに秘密が引き継がれていった・・興味が嫌がおうにも募る。2014/07/01
姉勤
33
シリーズ3冊目。職務を秘匿する主人公の家庭に、敵役のヒロインが窮鳥が懐に飛び込む展開から。彼女が抱えたマルコポーロの”遺産”。それは南洋のある島で起こった原因不明の奇病と、そして、世界を滅ぼす陰謀と。おなじみのレギュラーと現代と歴史のリンク、世界で複数同時展開する事件は相変わらずだが、使えるか使えないかわからない新キャラクターとメインキャストの家族を巻き込むことで、”特殊部隊と秘密組織の暗闘だから”というフォーマット通りに、ドラマを進めないマンネリ感を打破している。表題の本意とは違うが、背信者ユダだらけ。2018/02/24