竹書房文庫
恐怖箱 百聞

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812490105
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

この世に散らばる石ころ同様、怪談にも様々な色と形、手触りがある。地面に目を凝らし、丹念に探してゆけば思わぬ趣をもった個性的な石が見つかるように、怪談も様々な人たちと出会い向き合う中で、想像もしなかった話を拾うことがある。事件のごとき派手な大ネタではなくとも、冴え冴えとした光を放つ石粒や硬く鋭利な石の破片のように、強烈なインパクトと破壊力を持った掌編、味わい深い小話はたくさんあるのだ。今回はそんな魅力溢れる怪の礫を百話聞き集め、丁寧に箱詰めした。短い中に戦慄と衝撃、無限の恐怖と不思議が凝縮されている。「恐怖箱」シリーズ初の百物語、ぜひご堪能いただきたい。

目次

そのとき
大人になれなかった
雨女

お手軽な除霊法
堤防
布団
くずきり
扉の向こう
カベタマゴ〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

144
怪談も「百物語」になるとどうしても短くて味気なくなりがちですが、掘り出し物を見つける気持ちで読むと案外自分だけのお気に入りの一編が見つかる物ですね。『可哀想』ねこや堂:杏子さんの住む県営住宅の脇にある小さな公園に植えられた大きな木で近所に住む青年が首を吊る。大学卒業後に就職し一年が過ぎた頃で仕事先の人間関係で悩んでいたらしい。以来、枝にぶら下がる人影が度々目撃されるようになる。見える友人の美枝さんによると樹が青年を可哀想に思い忘れないでと人々に見せているという。もう彼は苦しんでいないと祈ると人影は消える。2020/08/13

HANA

22
百話集めたというのが看板であるが、あまりにも小粒すぎて読み終わった時にどう反応すればいいのか困る話ばかり。ほとんどが不思議系なのも、それに輪をかけている。アイデアだけがポツリと置き去りにされている感じで、以前読んだ作家のアイデア帳を思い出した。それにしても小人と手首系が妙に多かったなあ。2012/08/07

王天上

6
怪談は短ほうが切れ味が増すように思うが、本書は怖いというより不思議な話が多く、それほど鋭さは感じられなかった。あらためて不思議かつ鋭い「新耳袋」シリーズの偉大さを思った次第。2015/09/08

ラルル

5
1話がとても短く、短距離移動の電車内で読むのに丁度良いですね。私はこのぐらい短いのも好きです、読みやすい。腰を据えて読もうとすると物足りなく感じるのかな?「駒」が短いながらも目が潤む良い話でした「遊び」は個人的に好みです。ハチもいいなぁ2012/09/07

buchi

3
百話! 謎の存在が現るという思考停止系の話が多かったような。今までにそういうありえない光景を見ている人ってどのくらいいるんだろう。簡潔で短い怪談も味わい深くて面白いなぁ。 出来過ぎだけど、「駒」のような話はすごく良いなぁ。「石」は怖い童話みたい・・・。 アニミズムにも通じる「可哀想」「雪獣」が好き。2014/06/12

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