内容説明
子供の頃、無性に怖い話が好きだったという人は少なくないだろう。学校の七不思議やコックリさん、修学旅行の夜は怪談と相場が決まっている。子供にとっては怖がること自体が楽しい遊びのひとつだったかもしれないが、それでもやはり「信じていた」のだと思う。霊の存在、神々の領域、理屈では割り切れない不思議がこの世にあるということを肌で感じていた。だが、大人になると「信じている」こと自体、子供じみていて、妙に気恥ずかしくなってしまう。しかし、信じなくなったわけではないというのが本当のところではあるまいか。むしろ恐れは増し、いたずらに深入りしてはならないという暗黙のブレーキが働いている。そしてなお、疼くように感じる好奇心…。あの世はいつの時代も未知の世界、未知ゆえに恐ろしく、甘美な匂いを放っている。誰も嘘と判り切っているものに、こうまで惹かれはしない。我々が怪談に求めるもの―それは揺るぎない真実なのかもしれない。
目次
気にはなったが、気にしない
引き金
きつね
ゴンボ
共に飛ぶ
入る
誰?
柱二題
家族の動揺
おくるみ〔ほか〕
著者等紹介
加藤一[カトウハジメ]
1967年静岡県生まれ。O型。獅子座。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』冬版の編著者で、実話怪談コンテスト「超‐1」、創作怪談コンテスト「怪集」を企画主宰、コンテストの傑作選の編者をつとめている
久田樹生[ヒサダタツキ]
1972年九州生まれ。超‐1/2006年大会1位入賞、冬の「超」怖い話執筆メンバーに参入する。2007年『「超」怖い話 怪歴』で単著デビュー
渡部正和[ワタナベマサカズ]
1971年山形県生まれ。2007年度超‐1ランキング2位をきっかけに、『恐怖箱老鴉瓜』(弊社・竹書房文庫)で共著デビュー。2010年『「超」怖い話Π』より、冬の「超」怖い話執筆メンバーに参入した。滋味深い記憶に残る怪談の妙手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
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