竹書房文庫
恐怖箱 遺伝記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812436585
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0176

内容説明

原因不明の怪異は勿論それだけで十分怖い。だが、それに呪いや祟りといった原因、因果が絡む時、怖さは何倍にも膨れ上がる。いわくつきの恐怖は理由なき恐怖を遙かに凌ぐものなのだ。そしてその因果が過去に深ければ深いほど、未来に犠牲が連なれば連なるほどおぞましさは増大する。そんな恐怖の本質に迫ろうとしたのが本書、実験的ホラー小説大会「遺伝記」の傑作選である。収録の24話はどれも独立したひとつの話として楽しめる。どこから読んでも構わない。だが、すべてがどこかで繋がっていることにお気づきになるだろう。巧妙に張り巡らされた因果の糸。邪悪な蜘蛛の巣の罠にかからぬようくれぐれもご用心あれ。

著者等紹介

加藤一[カトウハジメ]
1967年静岡県生まれ。パソコン雑誌から少女雑誌、官庁のお役所仕事から怪談まで、守備範囲ははなはだ無節操。自称、日本でいちばん逃げ足の速い怪談コレクター。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』冬版の編著者で、実話怪談コンテスト「超‐1」を企画主宰、同コンテストの傑作選「怪コレクション」シリーズの編者を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

134
植物をお題にしてリレー形式を取り入れた完全創作恐怖小説の傑作集です。これは実話ではなくもう遠慮なしにハチャメチャにストーリーを展開させる幻想SFホラーと言うべき異色作品集ですね。私が強烈な印象を感じた作家つくね乱蔵さんの狂気と残虐に満ちた作品群には激しく戦慄しました。『地図』はある男の体中に地図の浮き出る瘤が出来て現実にその場所で不幸が続く事態となり男は最後に自ら左手首を包丁で切断します。最悪は昼間寝子さん『名殺探訪』で自殺の自由と人肉料理が合法化された近未来を描く筒井康隆さん風の黒い笑いの悪夢譚ですね。2020/02/25

多田幾多

21
リレー小説みたいな本かな?一見繋がってなさそうで、どこか繋がっているという。個人的には「名殺探訪」と「大好きだよ」と「拾い物に福来る」かな?短編で読みやすくて、怖い2014/03/19

ゆみきーにゃ

21
《購入》最後の名殺探訪の世の中になったら日本は…世界は終わる気がする。やっぱりこの世で一番怖いのは”人間”だね。2014/01/02

あたびー

20
#日本怪奇幻想読者クラブ 実話怪談かと思ったらそうではありませんでした。植物を題材にして、テーマの1部を引き継いだ形のリレーホラーでした。かなりエグいのもあり面白かったです。近未来を舞台として、自殺が法的に認められ、富士の樹海に自殺を産業とする一大都市が出没しているなどは、筒井御大でも書きそうな壮大な(?)SFホラー。落語の「地獄八景…」にも通じる愉しさでした。2020/09/23

橘曙似

5
これは怖くない。実話集かと思ったら創作ものだった。何篇かはありえない設定で、何を狙っているのかもよく分からない。2010/11/29

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