内容説明
ミフンは33歳の平凡な専業主婦。子供と夫に囲まれ、幸せな結婚生活を送っているとばかり思っていたが、ある日、夫の愛人の存在を知り心をずたずたに引き裂かれる。夫婦関係をやりなおすため、夫の提案で田舎へ引っ越しをする。しかし二人の仲は回復せず、ミフンは深い孤独の闇のなか、生きる理由さえ見失っていた。そんなミフンを村の郵便局長インギュが奇妙な“ゲーム”に誘う。四か月間、恋人同士になろう。ただし「愛してる」とどちらかが口にした時点でゲームは終了―。自分の存在意義さえ見失っていたミフンは、インギュの腕に抱かれ、女としての自信と生きる喜びを取り戻し、抑えようとしても抑えられない情熱によって日増しに美しく輝いていく。だが、それは彼女の人生を大きく変えてしまう危険な情熱でもあった…。韓国で女性から圧倒的な支持を受けたベストセラー小説、待望の翻訳化。
著者等紹介
チョンギョンニン[チョンギョンニン]
1962年、慶尚南道、咸安生まれ。1995年『砂漠の月』が東亜日報の新春文芸中編小説部門に入選、文壇にデビューする。続く1996年短編『山羊を連れた女』で第29回韓国日報文学賞、1997年長編『どこにもいない男』で第2回文学の街小説賞を受賞し、デビューからわずか2年で時代を代表する若手作家として脚光を浴びる。また1999年には『メリーゴーランド サーカスの女』で第3回21世紀文学賞を受賞
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