内容説明
今から遡ること20年前、その事件は起きた。深夜番組のロケで訪れた旅館。稲川はそこでけして忘れられない恐怖を体験する。10年後、その恐怖は思わぬ形で蘇り、さらなる戦慄事件へと発展していく。そして今年…稲川はその事件の全貌を初めて明らかにした。
目次
第1章 テレビ番組の取材から始まった“恐怖”
第2章 撮影中に、さらなる“恐怖”が襲った
第3章 “恐怖”の連鎖反応、その実態は!?
第4章 当時の目撃者が“恐怖”を告白する!
第5章 テレビでは絶対に言えない怖い話
著者等紹介
稲川淳二[イナガワジュンジ]
本名・稲川良彦。1947年8月21日、東京都渋谷区恵比寿生まれ。桑沢デザイン事務所研究科を経て、工業デザイナーとして活動、その後芸能界に。数々の恐怖体験から心霊スペシャリストとしても超有名、その語りはもはや芸術とも言われ、熱狂的なファンも多い。毎年、全国で怪談ライブを行っているほか、著作業、ビデオ・映画の監督、舞台演出など、多方面にて活躍中
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感想・レビュー
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夢追人009
150
稲川淳二さんはTVのロケ番組に出かけると怪奇心霊現象が起きて一冊の本が書けてしまうのですから、悪運なのか幸運なのかどちらにしても凄い強運の持ち主だなあと思いますよね。金田一耕助もどきの探偵の芝居の撮影に山奥の温泉旅館で遭遇する怪異の数々が描かれています。ワイドショーの女レポーターがインタビュー中に「アー、アー、アーア」という女の叫ぶ声を聴いて顔が引き攣り旅館から逃げるように帰る始末。旅館の女将さんの話によれば過去に3件の男女の心中事件があったとの事でしたよ。他に研ナオコさんも驚愕の戦慄のパニック番組の話。2020/05/06
∃.狂茶党
9
さらっと犯罪を自白してますね。 それはともかく、いわゆる怪談本では珍しい、当事者による別の出来事が収められてる。 語られることで意味を持つので、読み手が、心の中で、稲川に語らせる本なんですが、この関係者の証言は、いかなる声に語らすべきか。 資料と、短い話も併せて収録。 稲川による絵コンテがかなり怖い。 元々工業デザイナーで絵が描けるんだ。 自身で監督などもしていますが、イメージボード、共同絵コンテで、アニメの仕事をしてもいいかもしれない。 伊集院光、研ナオコの証言も聞きたいところ。2022/12/23
みーすけ
5
絶賛、一人怪談フェア中でとうとう稲川淳二作品に手を出したのですが・・・。読み終えてから、粗塩で手を洗ってしまいました。うーん、稲川作品は手元に後数冊あるんだけど、どうしよ・・・・。2013/09/18
akatuki
2
稲川淳二が体験した2話の因縁めいた怪奇談を珍しく長編で収録。現場に居合わせた2人の恐怖体験も語られ、この一連の怪奇現象をとても詳しく読み解くことができる。とても面白かったが今後このような形式の小説が出なそうなのは残念。2014/12/14