実践の倫理 (新版)

実践の倫理 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 453,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784812299296
  • NDC分類 150
  • Cコード C3012

目次

倫理学について
平等とその意味するもの
動物に平等を
殺すことのどこが不正なのか
生命を奪う(動物;胚と胎児;人)
富める者と貧しい者
内部の者と外部の者
環境
目的と手段
なぜ道徳的に行為するのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大道寺

8
平易な語り口で実践倫理の論点をしっかり押さえている。私たち倫理学の素人が「倫理学」と聞いて「あの問題はどう考えられているの?」と気になるところ、言い換えれば日常会話のちょっとした弾みで出てくる倫理学的な疑問にはしっかり答えられていると思う。著者の倫理に合わせて生きるかどうかは別の問題だが、著者が倫理についてどう考えているか納得して読むことができた。/(1/3)2013/04/29

ソフィー@ソファー

3
規範倫理学には、大きく3つの立場がある。その立場というのは、義務論、功利主義、徳倫理なのであるが、この本はそのうちの功利主義(二層理論)の観点から、主に応用倫理について書かれた本だ。本書においてシンガーは、「快苦」(もう少し丁寧に言えば『利益に対する平等な配慮』)「人格」を基本的な基準として主張していくのだが、いわゆる私たちが抱いているような常識というのは、ほとんど壊されていく。しかも、私たちが大事だと思っている概念、例えば平等などによって、壊されていくのだから面白い…2014/10/20

田蛙澄

2
修士論文でシンガーを扱ったときに拾い読みをしたのだけど、その時はメインが動物倫理だったので、後半の中絶あたりの生命倫理や環境倫理のあたりはスル―していたのだが、どうも気になって読んでみた。感覚主義的選好功利主義の原理およびパーソン論などを使って動物の地位向上、中絶や胚を使った実験、重篤な障害児等の安楽死などを理論的に正当化し、環境倫理をあくまで感覚生物に有害であるという点で基礎づけるのは一貫していてよかった。しかし環境倫理についてはもっと植物などに依った正当化ができないかと思うが、難しそう。2018/03/05

ryota

1
平等というとき、結果の平等なのか機会の平等なのかとはよく言われる。この本では、利益の平等という観点を、感覚や意識を持つ全ての生き物に当てはめる。具体的には、中絶、障害を持った胎児、動物の肉を食べること、難民の受け入れや貧富の差や環境問題について結論を導いている。人間からしたらショッキングに思える結論も含まれるが、無視するわけにもなかなかいかないように思える。2014/10/26

リール

0
52015/02/01

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