内容説明
祇園祭で美しく装う稚児とは対照的に、汗まみれで神輿を舁く彼らは何者なのか?中世から近代にかけての神輿の担い手の変化、神輿荒れとよばれる揉め事、京都独特の神輿の舁き方など、神輿舁きの成り立ちと展開を明らかにし、京都の祭りへの見方を広げ、新しい視点を得る。
目次
序章 祭礼の脇役「神輿舁き」を研究する意味
第1章 神輿舁きの推移―祇園祭を事例に
第2章 若者組と神輿舁き
第3章 都市周縁と神輿舁き
第4章 神輿荒れはなぜ起きたか
第5章 京都標準の神輿の舁き方
終章 結論と展望
著者等紹介
中西仁[ナカニシヒトシ]
1963年京都市生まれ。2023年佛教大学大学院文学研究科歴史学専攻博士課程(通信制)修了。博士(文学)。専門は、社会科教育・日本民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いと
5
神社や祇園祭山鉾はメディアに取り上げられるのに神輿は取り上げられる機会が少ない。昔から悔しい念を抱いていた。それもそのはず、神輿舁きは神輿と共にどこからか現れ 祭が終われば去っていく捉えどころのない烏合の衆。言われてみればその通りだ。神輿舁きの推移、神輿荒れ、京都標準の舁き方、興味深い内容の総出演だ。祭礼研究が一筋縄で達成できない研究である事も理解できた。研究者であり神輿舁きである筆者の葛藤も人間味が感じられる。筆者だからこそ書き記すことが叶った本著。今後の祭礼研究、京都の祭の発展の起爆剤となってほしい。2024/12/22
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