内容説明
フランスワインで育まれた、その土地らしさを示す概念「テロワール」。それは、人と土地をめぐるさまざまな人間の営みが作り出したものである。本書では、テロワールの歴史を辿りながら、シャトーでの現地調査やアジアの茶との比較を通じて、都市と文化のありかたを考える。
目次
序章 なぜテロワールなのか
第1部 テロワールとは何か(テロワール概念の成立と歴史;近世フランスにおける「テロワール」;近代フランスにおけるワイン法と都市ボルドー;近世トスカナにおける原産地呼称)
第2部 テロワールが息づくワイン生産の現場(サン=テミリオンとシャトーの歴史;サン=テミリオンのワイン醸造所の敷地環境;ボルドーのワイン醸造所の建築空間;ダヴィド=ボーリュー家文書をひもとく)
第3部 テロワール概念の可能性(シャンパーニュのテロワールと産地の形成;宇治茶産地における生産と加工;台湾茶のテロワール、その「外と内」;日本茶のテロワールと輸出)
終章 テロワールが語ること
著者等紹介
赤松加寿江[アカマツカズエ]
京都工芸繊維大学准教授、博士(美術)、西洋近世都市史
中川理[ナカガワオサム]
神戸女子大学客員教授、工学博士、近代都市史・建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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