内容説明
深く知るとおもしろい!自然・歴史・生活の最新知見に基づく新しい岡山の歩き方。
目次
第1部 自然と生物(吉備高原の成り立ち;水害によって形成された岡山平野;貝類からみた岡山の環境変化;自然史博物館で楽しむ岡山の昆虫)
第2部 歴史と文化(縄文~弥生時代の岡山;吉備の巨大古墳;吉備の古代史;岡山県の民俗と山岳信仰;江戸時代の備前・備中・美作;岡山城と後楽園;長島愛生園と邑久光明園―「自治」からみたハンセン病)
第3部 生活と産業(ジーンズを履いて、街を歩こう;岡山の産業と物流;オランダ通りの出現―岡山市中心部の商業地の形成と変容;「アートの島」犬島に暮らすということ;岡山県で結婚し、子を産み、育てる)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
11
自然地理分野からの地形発達を皮切りに、岡山地域ならではの研究充実も感じさせる縄文弥生移行期と弥生古墳移行期の解説、備中・美作地域における支配領域の錯綜のなかで光る幕領の存在感、岡山市オランダ通り整備事業の経緯、ハンセン病者をめぐる長島愛生園と邑久光明園のおける「自治」など、論点が豊かで読み応えあった。シリーズ中でも出色の内容で、大学的ガイドとは本来こうじゃなきゃと思わせる。2023/05/28
Abercrombie
2
自然環境、歴史、現代社会の三部構成から成る岡山学。お気楽そうなタイトルにも関わらず、マジモンの学術書だった。岡山平野の形成、吉備の巨大古墳、酒米からひも解く岡山の酒あたりを興味深く読んだが、なんで歴史パートでは、中世がすっとばしなの? 極悪人どもが裏切り合い騙し合う、血みどろの戦国岡山(あくまでも個人のイメージです)を読みたかったのに!2023/05/26