内容説明
社会的レジリエンスと文化の環流を軸に、等身大の南アジア像を捉えるシリーズ。下巻では南アジア発の人やモノ、情報の流動が、世界にどのようなインパクトを与え、さらにそれが南アジアにも変化をもたらしているのか、多様な事例から探究する。
目次
グローバルな人やモノの流動と南アジア文化
第1部 南アジア発の移民が作り出す社会空間(トランスナショナルなネパール人移民―一九九〇年代在留ネパール人無資格就労者の社会組織と活動;差異をつなぐ境界空間―トロント近郊スィク教寺院における異なる人々の相互交渉;われわれのカーストをめぐる再帰的多声―ムスリム世襲楽師たちの言説空間とライフ・ポリティクス;シンガポールで開花したインドの舞踊―多文化主義のもとで生まれた新たな空間と表象)
第2部 流動する人・モノ・イメージの光と影(環流するイメージ―明治期のインド向け商標をめぐって;消費がつくるアイデンティティ―植民地インドにおける和製マジョリカタイルのヴィジュアル・ポリティクス;ヒンドゥー教の越境と儀礼の変容―「アーガマ化」再考;ローカル視点からみるインド映画の新潮流―コーンカニー語映画を事例に;人種差別主義者ガンディー?―環流する聖人イメージ)
著者等紹介
三尾稔[ミオミノル]
国立民族学博物館グローバル現象研究部教授。社会学修士。専門は文化人類学・南アジア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。