内容説明
北京を取り巻く「ごみ囲城」。彼の城壁が象徴するように、中国のごみ問題は、かつてない規模に拡大している。もちろん行政も手をこまねいているわけではない。しかし…。本書では、中国の廃棄物管理における制度と実態のズレに着目。貧困や経済格差に苦しみながらも生活を組み立て、社会の周縁で生きる「回収人」「拾荒人」のリアリティを描き出し、廃棄物管理の構築に、新たな視点を投入する。
目次
序章 現代中国のごみ問題への視座
第1章 ごみ問題の生成と政策の形成過程
第2章 政策の施行過程にみる廃棄物管理
第3章 形骸化したリサイクルシステムの構築
第4章 ごみ山を生きる人々の生活実践
第5章 空間の移動と「生活の場」の創造
終章 廃棄物管理をめぐる制御と抵抗
著者等紹介
金太宇[キンタイウ]
1975年中国遼寧省生まれ。2002年に留学生として来日。2008年京都精華大学人文学部卒業、2010年同大学の大学院人文学研究科人文学専攻修士課程修了、2013年関西学院大学社会学研究科社会学専攻博士課程単位取得満期退学。社会学博士。関西学院大学災害復興制度研究所リサーチアシスタント、関西学院大学、大阪経済大学、大阪産業大学、龍谷大学ほか非常勤講師。専門:環境社会学、中国問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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