内容説明
京都の伝統行事と民俗信仰を研究するかたわら、祇園祭や送り火の担い手として活躍する民俗学者が、ディープな京都をご案内。春には春の、秋には秋の、季節ごとのまつりに込められた願いとは。
目次
序章 京の四季とまつり―水と火をめぐる民俗信仰
第1章 祇園祭―御霊信仰と風流の今昔
第2章 六道参り―水への祈りと他界観
第3章 愛宕山と愛宕信仰―勝軍地蔵と火伏せの祈り
第4章 松明行事と風流―柱松と十二灯の伝承
第5章 鞍馬と岩倉の火まつり―災厄を祓う火
第6章 御火焚と大根焚―初冬の火への祈り
第7章 大祓えと悔過―師走から正月の営み
著者等紹介
八木透[ヤギトオル]
1955年京都生。同志社大学文学部卒業、佛教大学大学院博士後期課程満期退学。専攻:民俗学。博士(文学)。佛教大学歴史学部教授、日本民俗学会元理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
54
京都生まれで現在も様々な形で京都の祭りに関わっている著者が、夏の祭りは水冬の祭りは火という切り口でそれぞれの祭りを紐解いている一冊。京都の祭りを代表する祇園祭から始まり、各地の火祭りなどの大掛かりなものから、六道参りや大祓といった地元密着型まで紹介されている内容は幅広い。もちろん民俗学者ならではの視点も織り交ぜられており、祇園祭にある未だ解明されていない謎などは初めて知ったが興味深いなあ。あと羨ましいのが著者の授業で行われる関係者としての祭り参加。これなどは京都で学んだ何よりの思い出になるのではないか。2024/11/13