目次
序 近世から近代に継承される政治的正統性
第1章 国民を論じる―ハンガリーにおける政治言語の伝統
第2章 ハプスブルク家とハンガリー王冠―戴冠儀礼と統治の正統性
第3章 貴族の自治の誕生―中・近世ハンガリー史のなかの県制度
第4章 帝国の南辺が作られる―軍政国境地帯の性格の転換と近代
第5章 国民を想い描く―スロヴァキアにおけるシンボルの誕生
第6章 国民がみずからの手で!―チェコ国民劇場の建設運動
著者等紹介
篠原琢[シノハラタク]
1964年生まれ。東京外国語大学総合国際学研究院教授。専門は、チェコ史、東中欧近現代史
中澤達哉[ナカザワタツヤ]
1971年生まれ。福井大学教育地域科学部准教授。博士(文学)。専門は、スロヴァキア史、東中欧近世・近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Teo
1
確かにハプスブルク帝國領域下の政治文化史ではあるが、ハプスブルク帝國を大きな枠組みとして議論するのではなく、ハプスブルク世襲領、特にトランスライタニアにおける個々の制度について部分的なレベルでの話だった。但し、軍政国境地帯に関する部分は新鮮だった。2012/08/29
kk
0
従来のハプスブルク帝国史研究においては、1848年革命こそ「近世」と「近代」の結節点であり、その前後の時期を移行期とみなすことが、概ね常識とされてきた。そうした自明視されてきた前提に対して果敢に挑戦したのが本論文集である。2013/11/20