内容説明
歴史認識をめぐる議論の沸騰の中、いま世界中で「記憶ブーム」と呼ばれるほどにメモリースタディーズが流行。集合的記憶と個人的記憶など、欧米社会学の先端的な記憶論を中心に、民俗学と歴史学が参加して、記憶と忘却、謝罪と悔恨、悲劇とトラウマなど、戦争体験の記憶と語りをめぐる問題に鋭く迫る。
目次
戦争体験の社会的記憶と語り
忘却、記憶、そして哀悼の不可能性
記念の本質
悔恨の価値―ドイツの教訓
規範化される語り―イスラエルの二つの戦争と世代
戦跡と語り―日露戦争の旅順戦跡をめぐって
写真という記憶装置―一九四五年八月のナガサキ
歌で語る―沖縄戦と平和をめぐる文化的記憶と政治性
「戦争と死」の記憶と語り―フランスの二つの事例より
トラウマの社会学―社会的暴力に関する記憶の想起、忘却、修正〔ほか〕
著者等紹介
関沢まゆみ[セキザワマユミ]
国立歴史民俗博物館准教授。民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。