内容説明
スピノザには世界が、このように見えていた。『エチカ』の世界像の解読。
目次
第1章 スピノザ形而上学を読解する方法(『エチカ』の叙述の問題(1)―非線形性
『エチカ』の叙述の問題(2)―構文論と意味論の混同
新たな読解方法)
第2章 スピノザ形而上学の解釈仮説の構築(定理7(および証明・系・備考)
定理8(および証明・系・備考)
定理9(および証明・系・系証明)
定理11(および証明・系・備考)
定理12(および証明・備考)
定理13(および証明・系・備考)
解釈仮説の纏め)
第3章 二重因果性の問題(2種類の因果性;ゲルーの「二重因果性」解釈;クレーファーによるゲルー批判;解決策)
第4章 属性の問題(1)―「属性論争」の展開(属性の問題とは何か;エルトマン対フィッシャーの論争;ウルフソン対ゲリーの論争;実在論的解釈の「勝利」)
第5章 属性の問題(2)―行詰りと解決策(フィッシャー解釈とその問題;ゲリー解釈とその問題;カーリー解釈とその問題;解決策)
著者等紹介
松田克進[マツダカツノリ]
1963年大阪府生まれ。1986年京都大学文学部哲学科(哲学専攻)卒業。1991年京都大学大学院文学研究科(哲学専攻)博士後期課程単位取得満期退学。現在、広島修道大学人間環境学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hryk
0
すごいすごい。2012/01/11
Bevel
0
「スピノザ形而上学の基本構造に関する私の最重要な主張をここで提示すれば、それは次の一文が意味するところに尽きる。(…)属性は、諸様態を類別する集合であり、任意の属性においては、それに属する全様態が関わる因果的連結が存在し、その因果的連結が、その属性が表現する実体である」(序)これを使って、二重因果性の問題(実体―様態、様態―様態の因果)を解決し、複数属性と単一実体に関するテーゼの調停の問題を意味論的に解消する。第二章で「解釈仮説」を構築し、それ以降で、過去の論争を整理しつつ、論駁するという形をとる。2011/10/07
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