内容説明
里山の研究と保全・再生実践を学問として推進する里山学が、具体的に何を見つめ、何を目指し、どのような可能性を見据えているのかを明らかにする。
目次
里山学のねらい―「文化としての自然」の探究
1 地域の里山文化(「畠田」の発見―大津市瀬田地区のため池調査から;里山の所有と管理の歴史的編成過程―官山払下嘆願の実相;祭りを支える若者の組織―大津市南大萱;ローカルな協働による里山の再創造;環境保全と入会訴訟―山口県上関町原発建設予定地入会訴訟を素材として;農山村の脱国内植民地化のために―里山の「危機」から見える社会)
2 里山の生物多様性と利用(蝶の眼からみた里山環境;「龍谷の森」のムヨウラン属―ラン科植物の菌根共生;瀬田丘陵の植生と里山の植物多様性;瀬田丘陵の動物たち―水場を作って何が変わったか;ダムと里山とイタチ;虫こぶに含まれるタンニンと文化;里山のバイオマス生産;里山を工学から眺めれば―里山雑木を使った機能性木炭材の開発の試み)
3 里山環境教育と大学(環境教育に果たす里山的自然の役割;里山を活用した新しい環境教育の取り組み―大学間里山交流ネットワークの構築と展開;「森のある大学」をつくる「物語」)
著者等紹介
丸山徳次[マルヤマトクジ]
龍谷大学文学部教授、里山ORC副センター長。哲学・倫理学
宮浦富保[ミヤウラトミヤス]
龍谷大学理工学部教授、里山ORCセンター長。森林生態学・林木育種学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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