内容説明
新たな「日本型」農業の創出へ!安上がり農政、「国際競争力のある農業」を求めた財界農政により、日本農業は崩壊に瀕している。そこで看過されている固有の土地基盤条件、社会経済条件などを今こそ見据え、効率化の要請に翻弄されてきた「農家」の現状と、その視点に立った対応戦略が求められている。「日本型」農業への道を拓く、気鋭の研究者による提言の書。
目次
本書で明らかにしたいこと
第1部 日本農業の基本問題を考える(農業者の所得形成力低下と担い手構造の脆弱化―「行政価格」の撤廃が担い手構造の総崩れ招く;食料自給率の低下とその要因;日本農業の国際競争力の低位とその要因;過疎化の新段階と資源管理問題―日本型「粗放化」の必要性と成立条件;環境保全問題の生起と対応課題;食品安全の考え方と日本の対応方向)
第2部 現行農政の基本問題を考える(「新基本法農政」の枠組みとその展開過程の概観;担い手政策の新しい展開とその特性および問題点;「水田農政」の新しい展開とその意義および問題点)
第3部 新しい農業・農政の方向とその実現条件を考える(日本農業の展開方向を規定する諸条件の検討;日本農業展開の基本方向の検討;自治体農政の課題と地域農業発展の方向性;地域農業の保全・再生・振興に果たす農協の役割;新しい脳性理念と基本政策確立方向およびその実現条件)
本書の総括と結語
著者等紹介
藤谷築次[フジタニチクジ]
京都大学名誉教授、農業開発研修センター会長理事。1934年愛媛県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科博士課程修了、農学博士(京大)。専門は農業経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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