内容説明
詩人にとっては、あらゆる現象が滋養なのだ。椿の奥にひそんでいるみえない亡霊の言葉までもが。変幻に富んだ一巻の、女の人生模様。その詩的、小説的効果の顕現。
目次
椿の家
くず湯
自転車
晴れ着
父の七夕
空飛ぶ望遠鏡
花あかり
夜の雨
ひとみ
おにぎり
伝言
一九九五年・夏
羽化
十四歳
青空を突っ切って
水脈
秋の水菜
洗う
櫨の木
きんかん
ゆりかご
紅茶の色は琥珀色
葉那さんの刺繍
キューガーデンのベンチ
ｉｎｐｕｔ・入力
カイワレ大根
筒花活け
沈丁花
著者等紹介
小町よしこ［コマチヨシコ］
東京都中野生れ。１９７１年～１９７７年京都、刺繍工芸家加藤棟治師事。１９９７年より、よみうり文化センター荻窪、伊藤桂一「小説作法」受講。１９８１年詩集『姉小路』（野火叢書）。詩誌「砧」「相模原詩人クラブ」同人
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