世界現代詩文庫<br> シンボルスカ詩集

世界現代詩文庫
シンボルスカ詩集

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  • サイズ B6判/ページ数 158p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784812012017
  • NDC分類 989.81
  • Cコード C0198

内容説明

繊細に物語を彫琢し、森羅万象の検証、様々な情景について熟考を重ねた末にやっと一つの詩が生まれる。賢女の鑑ともいえる彼女の詩は自嘲的であり、妄想とも程遠くどちらかというと男性的骨格をもつ。皮肉とユーモアを武器に身を護り、防御する術を備えている。しかしユーモアは常に真理に裏打ちされ、微笑みをもって深刻な現実の矛盾、不合理を突く。

目次

初期の作品(1955年‐1956年)より
『雪男への呼びかけ』(1957年)より
『塩』(1962年)より
『百の歓び』(1967年)
『万が一』(1972年)
『大きな数』(1976年)
『橋の上の人々』(1986年)
『終わりと始まり』(1993年)
最新作より
評論集『課外読書』より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

41
【戦争が終わった後では/だれかが後片付けをしなくてはならない/張本人が/じぶんですることなど/まずあり得ないのだから:「終わりと始まり」】『続きと始まり』に導かれて読む。1996年にノーベル賞を受賞したポーランドの詩人・シンボルスカの詩集。他に7編のエッセイも収録。巻末に、解説と年譜。1999年刊。「大きな数」<この地上には40億の人々が/だが私の想像力は今までと何の代わりもない/大きな数はどうも苦手/私が感動するものといえばまだいつも個々の独自性/懐中電灯の閃光さながら暗闇の中で跳ね回る>。そう…… ⇒2025/05/17

マカロニ マカロン

11
個人の感想です:B。柴崎友香さんの小説『続きと始まり』(2023/12出版)は阪神淡路大震災、東日本大震災、新型コロナウイルスによって私たちが受けた禍と影響、そこから抜け出すための歩みを描いた小説だった。その中でシンボルスカさんの『終りと始まり』の何編かの詩が効果的に引用されていた。1993年に発表された『終りと始まり』はポーランドの連帯ワレサ(ヴァウェンサ)氏が率いたポーランド民主化(東欧革命)を受けて、ロシアとドイツという常に東西からの侵略を受け続けてきた歴史と犠牲者を悼んだ詩だろう2024/12/27

にがつ

4
詩の部分だけ。『終わりと始まり』目的で読んでみた。ところどころ惹かれる言葉はあるものの、個人的にはそこまで心掴まれるものがなかった。親しみのある言葉で詩が紡がれているのがよかったかな。神話とかもうちょっとわかったらあれだったのかな…。2015/11/09

plum

2
詩とは何なのか,救いの手すりででもあるかのように握りしめているp96。瞬間を地図製作マッピングする詩人(デデシィウス)。愛情を持って世界を見つめる(フランクフルト市長1991ゲーテ賞受賞時)。評論集『課外読書』における冷静な筆致が別人のようだ。2025/04/16

金北山の麓に生まれ育って

2
【詩って難しい】小林エリカの文学漫画「終わりとはじまり」で取り上げられた詩人、具体的なイメージを喚起させるであろう詩が多いが東欧の歴史文化を知らないのでピンとこない(でも歌川広重が突然出てきて驚く)。「終わりと...」を再読、国籍や歴史に関係ない普遍的な作品で改めて感動。詩って小説・評論より能動的に向かわないと、自分の内面を詩と詩心で浸さないとうまく味わえないと思う。高校生の頃はちょっとはそれが出来た、もうジジイなのか難しい、でも時々あの感覚をまた味わいたくなって詩集を手に取るのだ(で大体×△に)。2019/09/26

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