内容説明
たったひとつの私のからだ。「骨形成不全症」のレッテルを超えて生きる著者が語る、未来へのメッセージ。
目次
1 「治す」って、なんだろう―治療する側・される側
2 いのちの市場化に抗う―後退と進化
3 貧しい人から豊かになる―貧困と偏見
4 女性のからだを侵略するもの―セクシュアリティーと生殖
5 生き延びる子どもたち―親と子、再考
6 自分のお尻を拭けなくたって―プライバシーと自立観
7 地球の上に連なって生きる―いのちとエコロジー
著者等紹介
安積遊歩[アサカユウホ]
1956年、福島県生まれ。生後約四十日で「骨形成不全症」と診断される。1983年から半年間、アメリカのバークレー自立生活センターで研修を受け、ピア・カウンセリングを日本に紹介。障害をもつ人の自立をサポートする「CILくにたち援助為センター」代表。コウ・カウンセリングの日本におけるエリア・リーダー。実践自然保護団体(日本熊森協会)顧問。立教大学コミュニティ福祉学部兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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pulpo8
13
骨形成不全の作者でピア・カウンセリングを日本に紹介、とあって手に取った。しかしその二つは語られる話題の一部分という感じでサラッと。最初はなんだかとっつきにくいかも…と思っていたが、読むにつれ様々な言葉がしみ込んでくる。身体障害者の感覚が新しい視野を与えてくれた。そうかそれでベーシックインカムなんだ。世界の軍事費を失くせば全人口の衣食住が十分に賄えるなんて…。自立とはそういうことでよかったんだ…と目を開かされる。障害者の著者自身がお尻の穴まで見られてきた歴史を思うとき、プライバシーとは一体何なんだ、とか。2018/05/12
くちびる生肉
3
障害をどう考えたらいいのかわからない、なんかヘタなこと言っちゃいそうだから触れない、という人に是非読んでほしい。それから自分に自信がない人にも。文章は素敵だと思ったのに実際に会ったらガッカリ…ってことあるけど、本の中の遊歩と私が見ている遊歩は本当に変わらないからびっくりした。出会えてまだ日が浅いけど、すでにたくさん力をもらっている。かっこよくて可愛い人。2015/03/24