内容説明
現代経済学最大の古典とも言うべきケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』が世に出て、今年1986年で半世紀になる。この間に『一般理論』の経済学体系は様々なかたちの政策的実践によってその価値を試されてきただけでなく、学問的にもつねにすぐれてコンテンポラリーな観点から拡充され、精緻化されてきた。それだけに、その半世紀間の足跡の体系的な把握は極めて困難な作業であった。本書は、わが国において『一般理論』とそれを基軸とする経済学をめぐる研究がもたらした膨大な研究書及び論文等の文献的成果を、体系的に分類・整理・分析するとともに『一般理論』研究50年の足跡をたどる試みである。『一般理論』に関わる様々な論争点についても、世界的視野に立った理論的・立体的考察が加えられており、「研究資料」としても、「研究書」としても、比類のない貴重な労作といえよう。
目次
第1部 我が国における『一般理論』研究50年の歩み
第1章 序論―『一般理論』の形成過程および「ケインズ学派」の構造に関する一考察と関連させて
第2章 第1段階〔1937-1945〕における『一般理論』
第3章 第2段階〔1946-1956〕における『一般理論』をめぐっての邦文諸文献とそれらの特徴
第4章 第3段階〔1957-1969〕における『一般理論』をめぐっての邦文諸文献とそれらの特徴
第5章 第4段階〔1970-1985〕における『一般理論』をめぐっての邦文諸文献とそれらの特徴
第6章 結論―我が国における『一般理論』研究50年の歩みの段階説的再把握
第1章 序論
第2章総論
第3章 貯蓄・投資論争
第4章 消費函数論争
第5章 賃金論争
第6章 利子論争
第7章 総供給函数論争
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