内容説明
ボニンアイランド―。英語名でこう呼ばれる小笠原は、かつて欧米人によって切り拓かれた島。ここには、今でも、その開拓者たちの子孫が暮らしています。歴史にもてあそばれたという苦難を乗り越え、明るく、のびのびと、たおやかに…。この人たちに触れ合えることもまた、小笠原を訪れる大きな魅力です。
目次
序章 世界で一番遠い島
第1章 気になるおじさん
第2章 小笠原の開拓者たち
第3章 平和な暮らしに忍び寄る影
第4章 戦争と差別
第5章 島人の誇り
終章 国境のない島
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かいゆう
4
息子が借りてきた本。表紙を見て“面白そう!”と思って借りてきたに違いない。小笠原と言えば、キレイな海、緑あふれる島というイメージ。何の疑いもなく“日本の島”と思ってた島に、戦争に絡んだこんな歴史があったとは…。様々な苦難もあったけど、人種や外見や出身地などは関係なく“島の人間”として手を取り合ってともに生きる…そんな関係が戻ったこと、よかったと思いました。自然だけでなく、人もステキそうです☆2013/07/25
kokotwin
0
小笠原と言えば、南の島、綺麗な海、固有の生き物、世界遺産といったものしか思い浮かばなかった。だから、タイトルの”ふたつの国の間でゆれた小笠原”をみて、一体なんだろうと思ったのが、読もうと思ったきっかけ。 読んでみて、驚いた。小笠原の歴史にそんなことがあったとは。いろいろなことがあって、今がある訳だが、それでも小笠原の人たちの暖かさと明るさがあることにただただ驚いた。2014/08/15
すずえり
0
世界遺産に登録された小笠原諸島。その歴史のことはほとんど知らなかった。限りなく実話に近いフィクション。 沖縄同様に、アメリカの占領下におかれていた時代のことや、そのときの住人の苦労など。 自然環境にばかり目がいきがちですが、こうした時代も知ることは大事。2013/05/11
punyupunyu
0
小笠原諸島の歴史、現在に至る経緯について、書かれた児童小説です。垣根涼介「人生教習所」の舞台として描かれているのを読んで、島の歴史、特異性を一度は理解していました。島の生い立ちにのみフューチャーして子どもにもわかりやすく書かれたものなので、とても分かりやすかった。改めて離島で戦中戦後に同様の経緯を経た沖縄との違いに思い至りました。複雑な歴史を持ってはいても人のおおらかさは失われておらず、いつか行ってみたいと改めて思った。2013/02/05
-
- 和書
- 地盤の調査・判定と活用