内容説明
1943年、ユダヤの少年イーサンと少女リヴカは、あつい夏をいっしょに過ごしていました。ふたりがいたのは、ゲートでとざされた中に、ユダヤ人をあつめて閉じこめた、ゲットーとよばれる町でした。この物語の舞台は、リトアニアの首都ヴィリニュスです。けれど、第二次世界大戦中には、おなじようなことがヨーロッパのどこで起こってもおかしくありませんでした。これは、忘れてはいけない記憶の物語です。
著者等紹介
マルツィンケヴィチウス,マリウス[マルツィンケヴィチウス,マリウス]
作家、詩人、医師。こどもたちに広く支持される児童文学作家として活躍している
ダギレ,インガ[ダギレ,インガ]
絵本作家、デザイナー。これまで10冊の絵本のイラストを手掛け、リトアニア国内外で数多くの賞を受賞
木村文[キムラアヤ]
リトアニア語翻訳者、博物館研究者。帯広畜産大学人間科学研究部門准教授。詩を中心にリトアニアの文学を翻訳者として第一線で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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とよぽん
45
最後に「小石」の意味がわかった。ユダヤ人に対する差別、排除、搾取、虐待・・・。ユダヤ人にとって、それは不条理、不当、屈辱、恐怖、怒り、悲しみ、絶望・・・。そんな歴史を繰り返してはならない。けれど、また地球の各地で紛争や戦争を起こす愚かな人間。この絵本は、子どもたちが平和について考える道しるべになると思う。2025/11/17
二戸・カルピンチョ
26
なぜ、差別や迫害がいけないのか、それを無くすために何をするもしくは何をしないか。巻末に書いてあることが、本当に誇れることになるように、過去の歴史の間違えを認める日が早く来るように。2025/07/07
Cinejazz
22
1943年、リトアニア・ヴィリニュスの夏。黒い服の男たちがつくった、ゲートに閉ざされた街で暮らしていたユダヤ人の「ぼく」とまわりの人々の物語…。〝ぼくらは、黒い制服の男たちと死んだ目の人々に連れられていった。ママに手を取られて前に進んだ...ぼくは、地面の上で丸くなって、目を閉じて横たわっていた。カラスがカアと鳴いた...日々が過ぎていった...ぼくは自分の身体が太陽と雨で擦り減って、小さくて固くて、すべすべとした「小石」のようになっていくのを感じた〟繰り返してはいけない、痛ましい歴史の悲劇。2025/10/23
takakomama
8
1943年、リトアニアのヴィリニュスのゲットーに住むユダヤ人迫害の話。パパも親友のリヴカの家族も、閉ざされたゲートの外に出た人たちは、みんな戻ってこない。今日はぼくらがゲートを出る番だった。「自由は心の中にある イーサンはリヴカの胸の中に生きている」 悲劇を繰り返すことが無いように事実を後世に伝えなければと思う。2025/10/29
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
リトアニア首都に在ったヴィルニュス・ゲットーをモデルとしたおはなし。一見自由に過ごしているようで、実は閉ざされたゲートの中の束縛された自由。読み進めるたびに、苦しくなっていく。リトアニアということで、高学年に杉浦千畝と絡め紹介しようと思う。2025/07/30




