内容説明
ある雨の日、わたしは横浜の山手を訪れた。廃墟となった家の前を通りかかると、ピアノが一音、聞こえてきた。しかし、そこには誰もいない―。芥川龍之介の名作短編の世界を、人気イラストレーターのLOWRISEが描く。
著者等紹介
芥川龍之介[アクタガワリュウノスケ]
1892年東京生まれ。東京帝国大学英文科卒。在学中から創作をはじめ、1916年に発表した短編「鼻」が夏目漱石に絶賛される。その後も「杜子春」「薮の中」「河童」など多くの作品を発表し、大正から昭和の初めにかけての文壇で活躍する。1927年7月24日に薬物自殺
LOWRISE[ローライズ]
フリーランスイラストレーター。2014年に京都造形芸術大学情報デザイン学科を中退後、家業の八百屋で働きつつ、2020年よりイラストレーターとして本格的に活動を開始。人物と風景を合わせたエモーショナルな一枚絵を得意とし、数多くの書籍の装画やVtuberのキャラクターデザインなどを手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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chiaki
25
芥川の短編。関東大震災後のある雨の日。人を訪ねて横浜の山手の荒廃した地を通りかかったわたしの一人称で語られる。野晒しとなり藜の絡まったピアノから一音、不気味に聴こえてきて...。美しくも怪しさを誘う芥川の文が麗しく、また、私の読解力と想像力のなさを補ってくれるイラストがベストマッチ!余韻が深く、秋の日に読めたことが嬉しい。解説、「人間が作ったものはすべて、いつかは壊される」という坂本龍一さんの言葉に準え「本来あるべき自然の姿に還っていった」とする解釈も沁みる。これは中学に入れたい一冊。2025/09/30
月子
8
小5の娘が図書館で借りたので一緒に。 読み聞かせしてあげたら、一瞬で寝てしまったので、結局一人で楽しみました(笑)2025/05/01
星
1
2025/10/012025/10/01
はる熊猫
0
今読んでもあまり古さを感じない、詩的な小説だ。こちらでも、藤井貴志さんの解説が良かった。2025/05/06
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