内容説明
九州の静かな港町で叔母と暮らす17歳の少女・鈴芽。ある日の登校中、美しい青年とすれ違った鈴芽は、「扉を探してるんだ」という彼を追って山中の廃墟へと辿りつく。しかしそこにあったのは、崩壊から取り残されたようにぽつんと佇む古ぼけた白い扉だけ。何かに引き寄せられるように、鈴芽はその扉に手を伸ばすが…。過去と現在と未来を繋ぐ、鈴芽の“戸締まり”の物語が始まる。新海誠監督が自ら執筆した原作小説!
著者等紹介
新海誠[シンカイマコト]
1973年長野県生まれ。アニメーション監督。2002年、ほぼ1人で制作した短編アニメーション『ほしのこえ』で注目を集める。以降『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』を発表し、国内外で数々の賞を受け、16年公開『君の名は。』は記録的な大ヒットに。19年公開の『天気の子』も大きな話題を呼んだ。22年には最新作『すずめの戸締まり』を公開。自身の監督作を自ら小説化した『小説 秒速5センチメートル』『小説 言の葉の庭』『小説 君の名は。』『小説 天気の子』『小説 すずめの戸締まり』で、小説家としても高く評価されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆっき
24
久しぶりにテレビで映画を観て読みたくなった原作小説。過去と現在と未来を繋ぐ、鈴芽と草太の戸締まりの物語。頭の中に自然に映像が流れ込んでくる。映像だけでは分からなかったことを小説で補完しさらに深みを増す壮大な物語。「行ってらっしゃい」「おかえり」が言える当たり前の日常をこれからも大切にしたい。新海監督の次作はどんなテーマになるのか楽しみです。2024/04/29
このみ
7
映画「すずめの戸締まり」の小説版。映画視聴後の補足として読み始めた。9月の6日間、宮崎、愛媛、神戸、東京、宮城と日本列島を北上する鈴芽の旅。映像が記憶に残っているので、するする読んだが、映画を見る前に読んだとしたら、鈴芽の隠された孤独と絶望を、豊かな色彩の風景となゐふる大地への畏怖を、これほど感じることができたのか、考えてしまった。それほど映像が持つ情報は膨大だ。新海誠さんの内で2011年からの通奏低音となって鳴っている思いが伝わってくる。いい人過ぎる友人、芹澤の詳細情報はないかと思ったが、特になく残念。2023/09/02
しのぶ
3
映画は未見のまま小説から。「ノベライズ」と銘打たれると避ける傾向にあるのだけれど、この方のは「小説」として単体で成立している安心感がある。「あとがき」がまたよかった。そしてやっぱり、影像でも見てみたくなりました。2023/12/28
源次/びめいだー
1
新海誠監督のアニメ映画「すずめの戸締まり」の、監督自らが書いた原作小説。面白かったです。2025/02/28
Kuliyama
1
映画を観て手にしました。映画のシーンを思い出しつつ、ときめきながら拝読しました。2023/05/09