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著者等紹介
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。元「幻想文学」編集長で、現在は怪談専門誌「幽」編集顧問。『遠野物語と怪談の時代』で日本推理作家協会賞を受賞
中川学[ナカガワガク]
イラストレーター、僧侶。1966年生まれ。京都の浄土宗禅林派瑞泉寺住職。お寺をアトリエに描きだす“和ポップ”なイラストレーションは国内外で定評があり、多くの書籍の装画や挿絵に作品を提供している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
99
中島敦『山月記』小川未明『牛女』宮沢賢治『注文の多い料理点』与謝野晶子『お化けうさぎ』は何度も読んだ作品。怪談だと思って読んだことはなかったけど、何度読んでも味わい深い。芥川龍之介『馬の脚』は自虐と風刺が効いている。坂口安吾『関山』の修行に励む狸はモリミー作品を読んでるみたいだった。太宰治『尼』梶井基次郎『交尾』は幻想的な味わい。泉鏡花『蛇くひ』は生理的に怖い。このメンバーでは編者が解説で『文スト』を語りたくなるのもしょうがないな。 2018/08/22
モモ
60
中島敦『山月記』人間が虎に変身する話は中国の伝奇小説に多いのだそう。虎の犠牲になる女性が遺すかんざしが恐ろしさを増す。芥川龍之介『馬の脚』は手違いで死んだ男に与えられた馬の脚。その脚が馬の本能のまま動きまわる恐怖。坂口安吾『閑山』放屁が止まらない…太宰治『尼』男の部屋に訪ねてきた若い尼。妹だと思い部屋の中に入れてから、自分には妹いない!と気が付く男。梶井基次郎『交尾』は不思議な読後感。交尾ではなく、しっかりと抱き合う二匹の猫。泉鏡花『蛇くひ』乞食たちの蛇の料理の仕方が怖すぎる。『獣』も良かった。2020/10/06
mii22.
52
ジュニア向けの文豪怪談アンソロジー4冊目。「獣」がテーマ。ジュニア向けだがすべて原文を使用、分かりやすく総ルビ詳細な注釈がつけられている。編集のセンスのよさが光るシリーズ。怪談というよりもケモノとヒトとのかかわりを描いた不思議な物語というものが多い。結局本当に恐ろしいものはケモノではなく、心にケダモノを飼っている人間なんですよね。2022/08/19
tomi
47
獣にまつわる奇怪で幻想的な物語9篇。教科書で習って以来たびたび読んでいる中島敦「山月記」、やはり数回目の宮沢賢治「注文の多い料理店」はじめ再読の作品が多かった中、タイトルのみ知っていた芥川龍之介の「馬の脚」はこんな奇想天外な話だったとは!ユーモラスでもあり皮肉っぽくもある怪作。怪作ぶりでは坂口安吾の「閑山」もなかなか。与謝野晶子の童話「お化うさぎ」は怖いというよりは可愛らしい話。2017/12/27
ちえ
44
既読は中島敦「山月記」(これはやはり名作)と小川未明「牛女」宮澤賢治「注文の多い料理店」。「馬の脚」芥川龍之介と「尼」太宰治、それぞれこんな話を書いていたとは…。与謝野晶子「お化けうさぎ」は子供たちとの掛け合いがかわいい。好みは「関山」坂口安吾、タヌキがね…。梶井基次郎「交尾」は不思議に美しい世界を見せられたような。【幻妖チャレンジ】泉鏡花「蛇くひ」はだんとつ。読めば読むほどおぞましいのに泉鏡花の文章で読んでしまう。2021/06/27
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- 和書
- 蛇の書 ハヤカワ文庫NV




