内容説明
食べることが大好きな女の子、ユリカ。地震と津波、そして原発事故が起きて北海道に避難したけれど、のこしてきたばばちゃんと犬のパロのことが気になっています。
著者等紹介
加藤多一[カトウタイチ]
児童文学作家。主な作品に『草原―ぼくと子っこ牛の大地』(あかね書房、日本児童文学者協会賞)、『遠くへいく川』(くもん出版、第22回赤い鳥文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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2時ママ
4
次女 小6 ひとり読み。2022/04/05
ひなはる
4
今年度の夏休み中学年推薦図書を娘に、、と思い借りてみたけれど娘は途中でギブアップ。普段チャラチャラした本ばっかり読んでるからじゃ!と軽く叱った後、私が読んでみることに。いやー、私もギブアップしそうになりました。反原発、集会、輸入小麦や結婚制度にまで背き生きるトモエという女性。そのトモエの考えに感化されつつある小学生の少女ユリカ。私がユリカの母親なら、正直トモエには近付けたくない。色々な考えの人間がいることは理解できるけれども。とにかく、これはパロの話ではない。反原発、反政府のお話。2015/09/27
菱沼
2
フクシマから避難してきた家族が身近にいる。夫婦と子どもひとり。そのお父さんがこの前「ここに土地を買う」と言った。「帰ることはできないんだろうな、もう」と。パロに象徴されるふるさとへの思いと、何かに(モノでも考えでも)しがみつくことの怖さを感じる。全体として、なんとなくテーマが散漫な印象を受けたのが残念。また、一緒に北海道に避難しているはずのユリカの弟トモヤの描写が少なく、置き去りにされている印象がある。加藤多一さんは『馬を洗って』のような名作を書いた。もっと胸に迫る物語にできたはず、と思う。2015/11/04
れいくす
0
犬のお話だと思ったので手に取る。けれど、犬はほとんど出てこない。正直、文章が散漫というか、読んでいて「?」となることが多かった。トモエさんは、嫌いではない。そんな生き方をするのもいいと思う。ストーリーとしてはどう思う?自分で考えよう、という事なのだろうけど、情報と状況が偏っていてしんどい。2017/11/03