出版社内容情報
オリンピックなどの国際的なスポーツ・メガイベントはいまや、自然環境問題を抜きにしては語れない―「スポーツのグリーン化」とは何か?「なぜスポーツにグリーン化が必要か?」といった根本に立ち返るとともに、 施設建設と運営、環境評価基準の開発、プロスポーツからコミュニティスポーツまで、様々なレベルにおけるスポーツのグリーン化に関する実践的ガイド、等々、「グリーンスポーツへの道」を具体的かつ詳細に論じています。
セクションA スポーツのグリーン化―なぜそれが必要か?
第1章 健康な身体、健康な地球:そのつながりをつくること
第2章 政治的圧力の増大と経済的影響力
第3章 グリーンスポーツ倫理の必要性
第4章 持続可能なスポーツの原則を定義する
第5章 すべてのレベルで持続可能なスポーツを促進する
セクションB スポーツのグリーン化―いかにすればそれは可能か?
第6章 施設の建設と運営
第7章 大会の遺産:自然環境/社会/経済
第8章 環境評価基準の開発:招致活動をグリーン化する
第9章 グリーントラベルとグリーンツーリズムの促進
第10章 すべてのレベルでスポーツのグリーン化を―実践的ガイド
第11章 各施設に関する提言
近年、オリンピックやスポーツの大きな大会が開かれるたびに、ドーピングや環境破壊の問題が大きな話題になる。いわば「自然」から距離をとることで成立してきた近代スポーツが、もう一度、「自然」との距離のとり方の再検討を迫られているかのようである。
本書は、学生の研究のみならず、自治体・NPO・各種スポーツ団体が今後のスポーツのあり方を具体的に考えていく上で、さまざまなヒントを与えてくれる格好の書であると確信している。現代スポーツのあり方、21世紀のスポーツ(オリンピック)のみならず社会そのもののあり方を身近なところから少しずつ変えるために、グリーンスポーツ実践の第一歩を踏み出してもらいたい。
グリーンスポーツというとまだまだ馴染みのない言葉ですが、例えば、リレハンメルオリンピックやシドニーオリンピックでは自然との共生がどのように図られてきたのか、等々、具体的な事例を挙げて解説しています。自治体・NPO・各種スポーツ団体の関係者の方が今後のスポーツと環境問題を考えていく上で、さまざまなヒントを与えてくれる書となっています。