内容説明
この本は、いわゆる「芸術的」なタイプとされている種類の美術絵はがきをとり上げ、これらが応用美術の中であるひとつの分野を形づくっている、その特徴を明らかにしようとするものです。
目次
官製はがきの誕生
絵はがきの起源
グラフィック・デザインとしての絵はがき
アール・ヌーヴォー様式の記録としての絵はがき
アール・ヌーヴォーの絵はがきの主題
印刷技法と素材
各国の絵はがき
第1次世界大戦以後の衰退
図版
作家辞典
参考文献
図版クレジット
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
253
絵葉書の黄金時代は1898年から1918年とされているようだ。すなわち、第1次世界大戦の終了とともに幕を閉じることになるのだが、この時期にアール・ヌーヴォーの絵葉書がヨーロッパの各国で製作された。中でも質・量ともに群を抜くのがオーストリアである。イギリスやフランスのそれがミュシャ風であったり、ロートレック風であったりした中で、オーストリアでは独自の絵葉書文化が醸成されていた。ウィーンにはいくつももそうした芸術家集団(それは同時に多分に商業的でもあったのだが)が存在した。K・モーザー、R・キルヒナーと⇒2024/04/08
こらげ衛生兵
1
図書館の借り物。2012/09/29