内容説明
人から嫌われ、つま弾きにされるザアカイ。イエスは、彼の孤独と苦悩を見ぬきます。「今日、あなたの家へいく」というイエスの言葉には、深い意味がこめられています。「家」とは、職場でも学校でもなく、4つの壁に囲まれた個人の住居であり、それはザアカイの「本当のこころ」を象徴しています。ザアカイの罪を咎めず、いかなる条件もつけず、意図も教えず、イエスはじかにザアカイのこころのなかに入ってくるのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
198
マグダレーナ・シュピーゲル 文、エミール・マイヤー 絵。文は「ルカによる福音書 第19章1節〜10節」のほぼそのまま。徴税人ザアカイのくだりである。当時、徴税人は皆から嫌われていたのだが、イエスは全く分け隔てなくザアカイに接し、「あなたも神の子です」と呼びかける。それ以前は、幾分悪徳な(もっとも、それが普通だったようだが)徴税人であったザアカイは、それ以降悔い改める。絵は、ポスターカラー(?)をベッタリと塗りつけるタッチのために、やや平板な印象を受ける。逆に言えば、古い物語の感じが出ているか。2025/09/17
Gaudi
2
先日観た映画「教誨師」の中で、死刑囚に読んでみるよう勧められていた、ザアカイの本。 悪事は誰にでもあるもの。それを悔悟して善に向かえるかどうかで人の価値が決まるのですね。2018/12/15