内容説明
生き方は手紙にあらわれる。喜び、哀しみ、怒り、切実な訴え、名文家と呼ばれた人々の書簡を通して、人の心を打つ文章の秘訣を探る。
目次
第1章 情感を伝えるあいさつの手紙(サトウハチロー 年賀状「形式にこだわらず」;郷原宏 新年の手紙「喪中の友へ新年のあいさつ」;梶井基次郎 近況報告の手紙「療養地の季節を伝える」 ほか)
第2章 人生の一節を映す通知の手紙(北原白秋 通知の手紙「転居通知」;無言道人 通知の手紙「謎の人物から故人の友への死亡通知」;明治製菓株式会社 開設のお知らせ「海の家開設披露」 ほか)
第3章 強い思いを届ける手紙(夏目漱石 謝絶の手紙「借金を断る」;中原中也 問い合わせの手紙「何気ない言葉に隠された心」;衣川舜子 抗議の手紙「戦争に対する抗議」 ほか)
第4章 さまざまな愛の手紙(南極越冬隊員の妻 愛の手紙「南極越冬中の夫に」;芥川龍之介 恋文「プロポーズ」;谷崎潤一郎 恋文「妻帯者から人妻へ」 ほか)