内容説明
さまざまな文芸作品に輝かしく登場する艶なる騎士ランスロット、彼は中世ドイツ文芸にいかなる姿でデヴューしたか?多くの謎をはらむ物語の本邦初訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にしき よう
3
「アーサー王」物は目に付いたら読むことにしている。 ただひたすら強く美しく、王妃との不倫もなく、苦悩もしないランスロットだが、中世宴の席で語られ好まれる物語とは、このように素朴でシンプルなものだったのだなと実感。うーん、ある意味王道だ。後半に解説が付いていてよかったが、素人としてはもっと詳しくても…と思う。 げに恐ろしきはミンネの力…(笑)。2010/11/25
j1296118
1
典雅な騎士というより英雄豪傑、名前の後ろにデュ・ラックよりル・サヴァージュがつきそうな、姦通騎士でないランツェレトの物語。やりたいようにやっとるなあこの男。 二枚目の楯はアーデが用意したけれど、ウァールウェインとの試合で粉微塵になったりイーウェレトの剣で斬られたりした後にもアーデなりイーブリスなりとまた同じ仕様のを用立てたのだろうか。 軽めに流された武具に対して圧倒的に長い解説の天幕話と、乙女の忠言とケイイーンの締めによって種々の『貞節・信義の試し』品より強く印象付けられた外套とが記憶に残る。2015/04/02
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