内容説明
オリーブの古木が風にそよぐ。裏が銀色のうす緑の細い葉がきらきらと鳴る。ああ、これこそ南欧の風だ。いつの頃からか、夕食のあと教会の庭まで出るのが、私たちの贅沢な日課になった。最西端の国に四季の夢をつむぐふたりのポルトガルに捧げる讃美。
目次
赤いカーネーション
坂と川の交響詩
青い葡萄酒
星の山脈
風のマリオネット
最西端の国への誘い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
荏苒 byn
1
ご夫婦による旅エセー・訪問記。97年刊。特段のテーマに特化したような特徴は無く、オールラウンドにポルトガルをエンジョイしている感。2018/04/19
yamareco51
0
ポルトガルへの愛があふれた本。大学のサバティカル?で1年間リスボン工科大学へ研究留学された小峰さんと奥様のポルトガル旅行、歴史などが記載されている。人の温かさ、のどかさが伝わってくる。帰りに荷造りして荷物を送る際に居住証明書が必要になり、親しくしていた個人商店からハンコをもらって凌いだ話など役立つのでは。この本でポルトガル人は国内で仕事がないためにEU内に出稼ぎに行くことが分かった。逆に清掃、工事現場などきつい仕事は旧植民地のアフリカなどから黒人の人が来ていることもわかった。2022/09/25