内容説明
「美しい生」の使者である天使の来訪を受けて、本来の精神に目覚めた詩人が、生の根源的な形姿を、豪奢な絨毯に織りこまれた人生模様のように描き出す。流れる言葉の響きに奏でられた名詩篇。
目次
前奏
生の絨毯
夢と死の歌
シュテファン・ゲオルゲ年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅー
2
芸術のための芸術を貫いた詩人ゲオルゲ。彼が著した詩集『生の絨毯』も、自身の芸術に関する内容が主題となっている。前奏では詩神に仕える天使が現れ、芸術に至る道の厳しさ、険しさをゲオルゲに説いている。そして本体となる生の絨毯では、原初の森の風景がさぁっと眼前に広がり、詩人の個人的な生活から離れ、大きな視野により人生を俯瞰している。ロジカルで緊密な構成により、終篇の「薄紗 立像 第七」に至る。この詩は、ゲーテの「献げる言葉」を本歌取りしており、古典的で彫像的なゲーテと繊細で優美なゲオルゲが結ばれる。2013/02/15
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