内容説明
谷水オーナー、角居調教師、調教助手、厩務員、そしてジョッキーたちは、彼女にいかに酔わされていったか…これは名牝の舞台裏とも言うべき人間模様を描いたノンフィクションである。
目次
プロローグ 優しい背中―第58回安田記念
第1章 1分33秒1―第58回阪神ジュベナイルフィリーズ
第2章 名牝誕生―第74回日本ダービー
第3章 出走取消―第32回エリザベス女王杯
第4章 装蹄師の困惑―第13回ドバイ・デューティフリー
第5章 主役の座―第138回天皇賞・秋
エピローグ 羽ばたく背中―第22代年度代表馬
著者等紹介
河村清明[カワムラキヨアキ]
山口県出身。北海道大学文学部国文科専攻、卒業後、株式会社リクルートに入社。1996年に同社を退社したのち、執筆活動に入る。同年、『優駿エッセイ賞』を受賞。東京都府中市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
39
ウオッカを追悼して読みました。まさか読み終えた日に、シャケトラやヒシアマゾンの訃報に触れるとは思いませんでした。ウオッカの背中に跨った誰もが彼女に魅了されたのですね。まだ競馬をしていなかった頃、息子に教えられて日本ダービーで優勝した姿を見たのが最初で最後でした。その後のレースをリアルタイムで見たことはありません。それでも強く心に残った馬でした。皆から愛され、惜しまれつつ逝ってしまった彼女に敬意を表します。2019/04/17
まゆり
6
64年振りに牝馬でダービーを制した馬・ウオッカ。 その彼女に関わる人たちの証言を集めてます。 それぞれの話を読むにつれ、ダービーを制するために生まれたのだなっと感じました。2013/07/05
トモ
3
読んだ後、ウォッカのレースが見たくて仕方なくなる一冊です。2012/03/13
しい
3
ウォッカの走りを観たことがないことを残念に思う。引退してしまう前にその凄さをTV画面を通してでも観たかったと思わせる。劇的なデビュー、競馬史を塗り替えたダービー制覇。そこからの不調、そして圧巻の復活、続くダイワスカーレットとの死闘。この劇的で人を惹き付けてやまない馬を、影で支えたたくさんの人々。特に父の牧場を引き継いでからの30年、たゆまぬ努力を続け耐えぬいてきた末のダービー制覇は、ひとしおの思いがあっただろうと思う。それと、ライバルダイワスカーレットの報われない扱いに勝負の世界の残酷さを見た気がする。2011/12/10
コウみん
2
ウォッカ。2000年代をディープインパクトと一緒に競馬界を輝いていた競走馬の女王。 彼女の誕生から競走馬でのウォッカの素顔を見られた一冊。 去年、急死で競馬ファンたちがショックになったが、彼女のことは20年を過ぎてもみんなは覚えてくれる。2020/11/27
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