出版社内容情報
日本の宝飾装身具界の新たな幕開けともいえる明治期から業界全体が壊滅的な打撃を受けた戦時体制期まで、約80年の新聞・雑誌広告を7期に分けて厳選紹介。時代を映す鏡、広告だからこそ見えてくる宝石と装身具の近現代史。
内容説明
明治の開国期から昭和の戦時体制期まで―。西洋の影響を受けつつも独自の発展を遂げた日本の近代約80年の「宝飾装身具」の様相が広告を通して見えてくる。
目次
序章 宝飾装身具事始め
第1章 明治18年(1885)~明治27年(1894)宝石貴金属商誕生期の広告
第2章 明治28年(1895)~明治36年(1903)日清戦争後の広告
第3章 明治37年(1904)~明治45年(1912)日露戦争後の広告
第4章 大正元年(1912)~大正8年(1919)大正前期の広告
第5章 大正9年(1920)~大正15年(1926)大正後期の広告
第6章 昭和元年(1926)~昭和11年(1936)昭和初期の広告
第7章 昭和12年(1937)~昭和20年(1945)戦時体制期の広告
付章 宝石と装身具の流行記録
著者等紹介
露木宏[ツユキヒロシ]
神奈川県生まれ、立教大学卒業。宝飾史研究家。日本宝飾クラフト学院理事長、NPO法人宝石宝飾教育振興会会長。ジュエリー文化史研究会主宰。幅広い資料収集に努め、装身具史研究と宝飾文化の発展に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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abaoaquagga
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明治~太平洋戦争にかけてのモノクロ広告が一堂に会しており、宝石好きのみならず、レトロ趣味の人をも満足させるだろう内容。今ではめっきり見なくなった懐中時計や帯留が、しきりと宣伝されているさまに時代を感じる。時候の挨拶から始まる白牡丹本店の宣伝文は、それ自体に品格がある。特にアクの強いものとしては、日野日出志みたいな画風の懐中時計の広告(明治14年)、純金指輪などを懸賞品にした梅毒薬の広告(明治34年)、そして三千年来の印度伝説に基づいて作ったという、幸運を招くラッキー・リングの広告(昭和11年)がある。2024/12/28
kaz
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図案の変遷を眺めるのは面白い。どのようなものが粋とされたのか、よくわかる。図書館の内容紹介は『女性の洋風装身具、和装の装身具、男性用の懐中時計や時計鎖などの装身具類、金銀縁の眼鏡…。明治の開国期から昭和の戦時体制期までの宝飾装身具の新聞・雑誌広告を7期に分けて紹介する。貴重な図版が満載』。 2024/01/12