出版社内容情報
激動の鎌倉時代を生き、彫刻表現の新時代を築いた快慶。光を操り、神々しく精緻な仏像を生み出した。その姿を光の強い陰影により闇に浮かび上がらせたのは写真家・佐々木香輔。国内主要作品を網羅した快慶仏を堪能できる一冊。
目次
第1章 巧匠〓阿弥陀仏の誕生 1192‐1203
第2章 法橋、そして法眼へ 1204‐1227
第3章 快慶仏のすべて―三尺阿弥陀を中心に
附章 快慶関連作品
著者等紹介
佐々木香輔[ササキキョウスケ]
1985年、宮城県仙台市生まれ。2007年に日本大学芸術学部写真学科卒業後、写真家の小川光三に師事し、仏像写真・美術出版を専門とする株式会社飛鳥園に勤務。2009年4月から2020年3月まで奈良国立博物館にて写真技師として勤務し、図録や研究書に掲載する図版の撮影を多く手がける。仏像の撮影に取り組みながら、福島第一原発周辺の様子を記録した『Street View』(キヤノン写真新世紀優秀賞)や、地震観測所に転用された地下壕を写した『Space』(リクルート主催「1_WALL」写真部門ファイナリスト)など、現代社会と密接に関わる写真作品も制作・発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
148
続いて快慶。運慶とは違い、カラーで煌びやか光の強い陰影により闇に浮かび上がらせた美しい作品集でした。 https://www.tokyo-bijutsu.co.jp/np/isbn/9784808712334/2023/12/08
アキ
99
つい先週、桜が満開の醍醐寺三宝院で、快慶作・弥勒菩薩像を拝んできたところ。この写真集で見る弥勒菩薩像は素晴らしい。光と影の印影がとても印象的である。東大寺も何度も訪れているが、南大門の金剛力士像だけでなく、僧形八幡神像、阿弥陀如来像、地蔵菩薩像も快慶作だとは意識して拝んでなかった。全51作が一覧で載っているこの写真集は、マスト買いです。この写真集にある兵庫浄土寺の阿弥陀如来像を光の中で拝みに行きたい。2024/04/09
PEN-F
36
戦闘神系の仏像をこよなく愛する身としては、和歌山 金剛峰寺の四天王像に魂持ってかれました。東寺の四天王像、戒壇院の四天王像もとてつもなく素晴らしいが、こちら金剛峰寺の四天王像もとてつもなくカッコいい!さすが快慶殿!2024/03/10
ひさしぶり
26
写真集として、実物以上にバックが黒でカッコいい!金泥塗がいい。漆箔も悪くない。天部系は衣装も肉体も触ってみたいと思っちゃう。阿弥陀一覧は衣の比較とサイズ感が分かりやすい。 東大寺阿弥陀如来(俊乗堂の公開)と縁がなく百万遍知恩寺に行ってオペラグラスが必要だと感じた。遠すぎる!東大寺地蔵菩薩は秘仏じゃないのに公慶堂公開日でも見れないらしい。あの剃髪したてのような姿は一度は見たい。千本釈迦堂は十大弟子より六観音が好き。 写真と実物が違ってくる謎ーヒトの眼の補正とレンズの歪み?で左右前後図の拡大コピーでいつも困る2024/03/22
静かな月を見てる
8
何年か前にお会いした金剛峯寺の深沙大将(じんじゃだいしょう)。実物は写真の何倍も凄いけれど、この写真集ではその深沙大将の凄みを余すところなく披露してくれていた。正面の立ち姿、右からの顔、左からの顔と三蔵法師の七つのどくろ。そして膝頭の象皮の面のアップ。いい写真だなぁ。それにしても、金剛峯寺は凄い仏をたくさん持っていますね。四天王像も素晴らしすぎる!2024/09/14