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内容説明
相次ぐ真作発見で話題騒然!ついに浮かび上がってきた、夭折の画家、驚きの全容。型破りな若き天才の凄絶な生き様が心ゆさぶる、没後100年記念「村山槐多展」公式ガイドブック。
目次
第1章 早熟の画才―岡崎・京都時代 一八九六‐一九一四(明治29~大正3)〇~十八歳(水彩画、詩、短歌、小説、戯曲…回覧雑誌は槐多の才能を一気に開花させた;稚拙さは意図的なデフォルメだった ほか)
第2章 周囲の期待、そして挫折―上京前後 一九一四‐一九一五(大正3~4)十八~十九歳(槐多を魅了した信州の地;水彩画の探求 ほか)
第3章 「アニマリズム」開眼―新生槐多の猛進 一九一五‐一九一七(大正4~6)十九~二十一歳(信州での一大転機;アニマリズム全開! ほか)
第4章 晩年―虚無と絶望の果てに 一九一七‐一九一九(大正6~8)二十一~二十二歳(湖水と女性―神秘的なるものへの畏敬;房州で生み出された油彩の傑作 ほか)
著者等紹介
村松和明[ムラマツヤスハル]
1963年愛知県岡崎市生まれ。武蔵野美術大学卒業。美術史家、著作家、キュレーター、美術作家。2003年、スペイン政府の給付により渡欧、サルバドール・ダリ、ジョアン・ミロを研究。企画した「村山槐多の全貌展」が「2011年美連協大賞・奨励賞」(美術館連絡協議会)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
78
夭折の天才画家として知られるが、その実像は謎めいていた村山槐多。努力家で父親と仲が悪く、恋愛に一途すぎるがそれ故に同朋からは愛された槐多像が明らかに。『蔵のある風景(下絵)』や「うさぎのスケッチ」を見ても対象を捉える視線は明らかだ。そして『裸婦』の生身の人間が発する匂いや人いきれ、産毛のそよぎなどが感じられる、うねる様なタッチに圧倒されました。一方で死の前年に描かれた自画像では、頬が痩け、瞳は苦悶の色を湛えるようで、槐多が嫌っていた眉間の皺がくっきりと描かれているのを見ると悲しくて仕方ない。2019/09/24
山田太郎
26
尿する裸僧がすごすぎる上22歳で亡くなって死に方もけっこう壮絶。裸僧しか知らなかったので、案外まともなというかしっかりした絵があるなというか絵うまいもんだと思った、当たり前だよ画家だしな。サイゼリヤ行きたいなと。2019/07/05
ゆか
23
村山槐多展の復習として。村山槐多のイメージは天才肌だったので、大変勉強熱心な様子が意外であり、さらに好きになった。友人達が、村山槐多の絵を捨てずに、持っていてくれ、そのおかげで私達も見ることが出来たのだと思うと感慨深い。メスキータ展で見た絵で村山槐多を連想する絵があった。湖水と女 は、モナリザを連想させる。意識して描いたのであれば、面白い。2019/07/29
gtn
14
「尿する裸僧」は槐多の代表作ではないと著者は問題提起する。しかし、それは槐多の生涯作品を並べて、俯瞰するから言えるのであって、その時点においては、代表作であることは間違いない。残された複数の習作がそれを物語る。2019/10/12
遠い日
6
とにかく天才肌といった印象が強い村山槐多だが、夭逝の、その人生を人の何倍もの濃度で生ききったのだとわかる。明晰な頭脳と抜群の行動力。エキセントリックな奇行も、描かずにいられない運命のなせる業であったのだろう。2019/08/08
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