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新版画作品集―なつかしい風景への旅

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  • サイズ A4判/ページ数 176p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784808711016
  • NDC分類 721.9
  • Cコード C0071

出版社内容情報

川瀬巴水、吉田博を筆頭に、笠松紫浪、伊東深水等「新版画」の風景を描いた名品を厳選。普段取り上げられない作家の作品も多数掲載。

西山 純子[ニシヤマ ジュンコ]
著・文・その他

目次

プロローグ 渡邊庄三郎と新版画

朝・夕


水辺
郊外へ
富士と桜
エピローグ 戦後の新版画

著者等紹介

西山純子[ニシヤマジュンコ]
千葉市美術館学芸員。専門は日本近代の版画。1997年より5回にわたり、明治期末から戦後にかけての日本版画を総覧するシリーズ展「日本の版画」を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

73
新版画の存在は始めて知ったのですが、今までの版画への見方をひっくり返すような細やさと、印象派かと思う程の陰翳が織り成す水や雲の一瞬を切り取った色の淡、冷たさだけでなく、手触りや匂い立つような雪の質感の描写に眼を見張りました。特に『銀座の雨』の濡れそぼる道路に映し込まれる街灯や人影、『光る海』の水面に掛かる光の梯子、『タジマハルの朝霧』の幻想的な白さに心惹かれる。水面の影だと川瀬巴水はダントツでしょう。新版画に描かれている桜が染井吉野ばかりではないのも新鮮でした。2018/05/28

booklight

32
新版画の勃興と衰退。明治の終わり、海外の浮世絵人気をとらえて、江戸の浮世絵の技術で新作を世に出していく。古い絵柄でなく、絵師の感じた風景を描く。川瀬巴水や伊東深水の日常の情緒深い風景は、懐かしい、というだけでない感情を湧き出させるし、吉田博の山岳風景は、浮世絵ではないことを告げる。黎明期は、絵師たちの新時代の新手法の意気込みが感じられ傑作も多い。関東大震災後、より海外市場へのシフトするが、戦争で大打撃を受ける。戦後、再興しようとするも描きたい風景にであえない巴水に悲哀を感じる。一つのスタイルの終焉をみた。2022/11/05

冴子

16
川瀬巴水の名前は鑑定団で聞いたのが初めて。版画とはいえ新浮世絵というと、まるで版画には見えない。驚きだった。風景の描き方が素晴らしい。ジャケットは愛知県半田市のミツカン酢工場裏手の川沿い。2022/06/25

あまね

6
明治末から大正にかけて、浮世絵の技術を残すため、版元渡邉庄三郎のと作家達が起こした新版画。川瀬巴水の展覧会に行って初めて『新版画』という言葉を知ったが、地元のガスミュージアムにコレクションがあり、幾つかは見覚えが。日本の懐かしい風景が、浮世絵よりも柔らかな色合いで描かれている。全体を見て、新版画には水辺が似合うと思った。この新版画に少なからぬ外国人作家が挑戦していたのも興味深く、彼らの作品も見られたのは良かった。2018/10/11

参謀

6
日本画というと自分も含めてですが、教科書に出てくる葛飾北斎の「冨嶽三十六景」や歌川広重の「東海道道五拾三次」程度ぐらいしか思い浮かびませんが、現在のイラスト業界のように明治時代以降にも版画の職人はいたわけです。しかもそれは浮世絵版画の技を復活させ、新版画を生み出そうという試みだったそうです。そんな時代に活躍した川瀬巴水や吉田博、笠松紫浪、伊東深水、さらには最近テレビでも取り挙げられたりしますが、外国人作家の作品をまとめたのが本書です。これこそ日本的な画だなぁとしみじみと鑑賞できます。2018/03/10

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