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目次
プロローグ 画家フェルメールの誕生
第1章 物語画家を目指して
第2章 風俗画家への転身
第3章 成熟の時代
第4章 爛熟と再びの模索
エピローグ 遺された家族と作品のその後
著者等紹介
小林頼子[コバヤシヨリコ]
1948年生まれ。1982~85年ユトレヒト大学美術史研究所留学。1987年慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。専門は17世紀オランダ美術、日蘭美術交流史。現在、目白大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
372
フランドルの画家といえば、北方ルネサンスのヤン・ファン・エイクが思い浮かぶ。例えば彼の代表作の一つ『アルノルフィニ夫妻』の魔術的スーパー・リアリズムは実に驚異的であるとともに、あまりのリアルゆえに肖像画でありながら、血が通わないのではないかと思われるほどに透徹してクールである。一方、フェルメールの絵の持つリアルさ―例えば『牛乳を注ぐ女』―は人間的な温もりと、光の暖かさとに溢れている。また、フェルメールは光の画家(カメラ・オブスキュラを用いたりもしている)だが、オランダにはレンブラント(26歳上)がいた。2021/03/20
buchipanda3
29
17世紀を代表するオランダの画家フェルメールの解説本。表紙裏に並べられている作品群を一通り眺めると似た構図の絵が多いことに気付く。窓辺の人物、特に女性が目立つ。これに対する見解が本編に記述されていて、その内容になるほどと思った。時系列に並べられた作品解説は分かり易く、フェルメールの意図、さらにはX線写真から判別される隠されていた意図も記載されていて興味深く読めた。他にも色合いや光の見せ方の技法解説、当時のオランダの情勢なども面白かった。多くの作品で用いられる黄色と青色(ラピスラズリ)がとても好みな色合い。2017/10/01
との
26
フェルメール展の予習として。あまり事前学習をすることはない(ので教養はない)んだけど、せっかくの特別展なので。彼の絵の中にある静寂が好きでした。天才だと思っていたのですが、色々な画家から貪欲に吸収し、その時代の流行を敏感に察知してどんどん取り入れていったんですね。音声ガイドは石原さとみさんでしたが、なぜここで石原さとみ‥?と思った笑2018/12/02
ロア
24
初めて見る絵も多く「え?これもフェルメール?まじで?!」と思わされること度々。また、前期と後期で絵のタッチが違い過ぎることにも驚きました。描きたい絵ではなく、売れる絵を描くための試行錯誤なのですね(゚´ω`゚)ウウッ2017/11/05
ねこけし
23
大好きなフェルメールの作品への理解を深めたくて読みました。謎の多い人生、30数点しかない作品。今よりもずっと絵を描くことが厳しい時代でこれだけ美しく考え込まれた作品が生まれたことに感動。これまでにいくつかの絵を見たことがありますが、もっともっといろんな絵を見たいと思いました。作品への理解を深めて、一生をかけてでも全ての絵を観たいと思いました。2018/01/12