目次
Prologue まどろみのとき―1866~1895年・0~29歳
1 モスクワからミュンヘンへ‐目覚めのとき―1896~1908年・30~42歳
2 ミュンヘン‐抽象への道―1909~1914年・43~48歳
3 モスクワ‐革命下の故国―1915~1921年・49~55歳
4 バウハウスにて‐かたちの言葉を求めて―1922~1933年・56~67歳
5 パリ‐綜合の時代―1934~1944年・68~78歳
著者等紹介
松本透[マツモトトオル]
1955年東京生まれ。1980年京都大学文学研究科大学院修士課程修了、同年より東京国立近代美術館に勤務、2008‐16年副館長、2016年4月より特任研究員。専門は日本および西洋の近現代美術(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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またの名
13
ともに意味がよく解らない抽象画を描き創作理論を傍目にはよく解らない高度な仕方で議論した、クレーとカンディンスキー。一時期職場の同僚で隣同士に住んでいた二人の関係を取り上げるページでは、その頃にクレーが物語性を縮減した幾何学化形式化に向かい、対してカンディンスキーの絵で幾何学的形式が表情や身振りを持ち始めた変化に言及。時系列で作品を眺めてみると、なるほど単に難解で晦渋というだけでない一貫した部分と変化した部分を確認できる。自分たちは抽象ではなく具体芸術だとの宣言は控え目に言って逆張りだけど、それもまた良し。2018/04/27
たか
8
カンディンスキーは名前だけは聞いたことあるかな〜でしたが結構好きかもこの人の作品2017/07/24
takakomama
6
カンディンスキーは抽象美術のフロンティアのひとり。画家自身の著作の言葉も引用されています。明るかった色調が、ロシア革命の前には暗くなり、革命後は色も形も軽快なものになります。作品の変遷がわかります。2023/09/17
ソバージュ
6
度々カンディンスキーの抽象画を目にして、一目で彼の作品と理解出来るようになったが、ポンピドゥー芸術センターにおいて相当数の作品を観て、画風の違いに驚き大いに興味を抱いた。初期の作品がミュンヘン美術館に数多くあるようなので観たいものだ。今ちょうど読んでいるムソルグスキー作曲の「展覧会の絵」の舞台デザインも掲載されていて嬉しい。2019/04/11
おだまん
0
先日行った汐留での展覧会の復習。コンセプトが同じような感じだったので、より理解が深まった気がする。芸術の言葉そのもの。激動の不幸な時代ではあったけれど、過去のことではないということも改めて思う。2017/12/29